1998 Fiscal Year Annual Research Report
超音波振動・放射圧を利用したマイクロマシン用アクチュエータの基礎的研究
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09750247
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
青柳 学 山形大学, 工学部, 助手 (80231786)
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Keywords | 超音波アクチュエータ / 音響放射圧 / 超音波応用 / マイクロロボット / 多自由度アクチュエータ / 振動損失 / 高効率化 |
Research Abstract |
本年度では、超音波振動・放射圧を利用したマイクロマシン用アクチュエータの基礎的研究のうち、移動用アクチュエータと駆動用回転型アクチュエータの性能の改善を試みた。音響放射圧を利用した移動用アクチュエータは、高出力の振動子が必要であるため、音響放射圧と振動子形状の解析を行い弾性エネルギー密度が大きい圧電振動子から大きな音響放射圧の取り出しが可能な振動形態・形状を検討したが、十分大きな放射圧を取り出すのは現存する振動材質では困難であることがわかった。引き続き小型振動子でも効率よく音響放射圧を発生できる形態や更に大きなエネルギー密度の材料を探すとともに、音響放射圧にかわる推進原理として振動ポンプ方式や振動べん毛(弾性ファン)方式が有力であると考えられるため、今後更に検討する必要がある。 駆動用アクチュエータについては縦-捩り振動を利用した超音波アクチュエータの試作・解析を行った。小型化の実現には高効率化が不可欠なため、超音波アクチュエータの効率の向上について大きめの超音波モータにおいて効率向上の大きな要因である接触制御の振動系について検討した。その結果、ロータとステータが互いに反発し合う振動形態が非常に有効であることがわかった。また、ロータ上に新たに設けた振動節を与圧や出力取り出しに利用すると、ロータの振動が抑制されず振動損失が激減することから効率が著しく向上することがわかり、小型化・高効率モータの実現に有効な結果が得られた。更に、マイクロマシンに複雑な動作を要求した場合に必要な複数のアクチュエータを集積すると言う観点から円環振動子を使った多自由度超音波アクチュエータを試作し動作を確認した。多自由度の動作が実現でき今後の小型化の可能性も大きいことがわかった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 青柳 学: "多重モード円環振動子を用いた多自由度超音波モータの構成" 日本音響学会1999年春季研究発表会講演論文集. 979-980 (1999)
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[Publications] Manabu Aoyagi: "New Control Method of Contact Force between Rotor and Stator on Rod-Type Ultrasonic Motor" Proceedings of 1998 IEEE Ultrasonics Symposium. (印刷中). (1999)
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[Publications] Manabu Aoyagi: "New Designed Longitudinal and Torsional Vibrator Combination-type Ultrasonic Motor" Proceedings of the 2^<nd> Asian Meeting on Ferroelectrics. (印刷中). (1999)