1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750262
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
河村 床造 神戸大学, 工学部, 助教授 (00204777)
|
Keywords | 逆問題 / 不適切性 / 境界要素法 / 創発 / 基本解 |
Research Abstract |
境界値逆問題を境界要素法を用いて解く場合を考えると,境界要素法によって得られた係数マトリックスの不適切性が解の精度や安定性に影響を及ぼすので,適切化のための種々の方法が提案されている,本研究では,境界要素法の定式化に用いられる基本解を変化させて係数マトリックスの適切化を行う手法を提案することを目的とする.そして解析対象の問題に対して最適な基本解を創発的に探索する方法も考える. 平成9年度は主に理論的に研究を進めた.具体的には以下の通りである.例として二次元ラプラス方程式及び二次元重調和方程式を取り上げ,境界要素法で定式化する際の基本解を変えた場合の係数マトリックスの条件数の変化を数値的に解析した.そして解析する問題に応じた適切な基本解の探索方法について検討し,一つの方法を提案した.その手法に基づいて適切な基本解を選択したところ,従来の基本解を用いる場合に比べて,得られる解の安定性が優れていることがわかった.また,基本解の創発的探索方法について基礎知識の収集を行った.具体的にはニューラル・ネットワークを適用する方法の可能性を探った.この点については,来年度もさらに検討する必要がある.さらに,音響・振動系逆問題解析を実験的に行うための準備を開始した.
|
Research Products
(1 results)