1997 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝アルゴリズムを用いるSAC系最適設計法とその走行クレーン制御問題への適用
Project/Area Number |
09750278
|
Research Institution | Kumamoto National College of Technology |
Principal Investigator |
大塚 弘文 熊本電波工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (10223869)
|
Keywords | 適応制御 / 遺伝アルゴリズム / 単純適応制御 / 自動調整 / 最適化 / 走行クレーン / 計算機制御 |
Research Abstract |
本年度実施した研究とその実績は下記のとおりである. (1).遺伝アルゴリズム(GA)を用いたSAC系設計パラメータの最適調整法の構築 1.SAC系の設計パラメータを遺伝子符号化する方法を提案し,単純GAにより優秀な制御性能(特に過渡特性)を発揮するパラメータの自動調整が可能となることを確認した. 2.計算機制御に適した離散時間形式による状態フィードバック型SAC系の構成を走行クレーン系と相似な動特性をもつ液体搬送系(1入力2出力系)に適用し,制御手法の有効性を確認した.(日本機械学会論文集(C編),Vol.62,No.611,Proc.of the IEEE SISCTAにて報告.)また,設計パラメータの自動調整を上述の遺伝アルゴリズムによる方法によって行い,良好な制御性能が得られることを数値シミュレーションにより確認した. 3.さらに,クレーン系への適用を検討し,数値シミュレーションによって,クレーン系の物理的なパラメータ変化(荷の質量およびクレーンロープ長の変動)に対して制御性能を維持する設計パラメータの調整が可能であることを確認した.(熊本県産学官技術交流会講演論文集および日本機械学会九州支部学生会卒業研究発表講演論文集にて報告.) (2).2自由度クレーン実験システムの製作 平面内移動可能な走行台車型2自由度クレーン実験装置を製作した. (3).今後の研究展開 2自由度クレーン実験への適用およびクレーンロープのフレキシビリティに対する対応策を検討する.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 大塚弘文, 岩井善太, 水本郁朗: "強正実性に基づく離散時間適応状態フィードバック制御とその液体搬送制御への応用" 日本機械学会論文集(C編). 63-611. 2296-2301 (1997)
-
[Publications] H.Otsuka, I.Mizumoto, Z.Iwai: "Discrete Adaptive State Feedback Control and Its Appilication to the Liquid Container Trans-fer System" Proceedings of the IEEE Singapore International Symposium on Control Theory and Applications. 306-310 (1997)
-
[Publications] 伊東利真, 大塚弘文, 西 大志: "概強正実性を利用した適応制御手法によるクレーン制御(遺伝アルゴリズムによる設計パラメータ自動調節)" 熊本県産学官技術交流会講演論文集. 12. 12205- (1998)
-
[Publications] 西 大志, 伊東利真, 大塚弘文: "概強正実性を利用した適応制御系設計パラメータの遺伝アルゴリズムによる自動調節" 日本機械学会九州学生会第29回卒業研究発表講演論文集. 313-314 (1998)