1997 Fiscal Year Annual Research Report
二足歩行機械のゼロモーメント点を操作量として用いる制御則および脚機構の開発
Project/Area Number |
09750286
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
水戸部 和久 山形大学, 工学部, 助手 (50229754)
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Keywords | 二足歩行ロボット / ゼロモーメント点 / 脚機構 |
Research Abstract |
ZMP(ゼロモーメント点)を操作量とする制御則の歩行ロボットへの適用可能性を検証するため二種類の脚機構を試作した。試作した脚機構は回転関節を有するもの,および伸縮機構機構を有するものである.また,いづれも単脚のみを製作し,これを用いて重心位置の地面に対する相対位置の制御実験を行った.実験により得られた結果は以下のとおりである. 1.提案する制御則によりロボットの重心位置の制御が可能である. 2.本制御則の目的の一つである足底と地面との接触状態の制御に関しては試作した脚機構においては実用上十分な制御特性を得ることができない.(このことの原因としては,現状の伝達機構においては摩擦の影響が大きく,その影響が現れたこと,およびZMPの指定方法に床反力センサーを用いていないことがあげられ,現在センサーを用いた方法を検討している.そのために理論面でも明らかにしなければならない点があり検討中である.) また,提案する制御則に関して理論的に明らかにした点は以下のとおりである. 1.重心位置の制御を行った場合の平衡点の安全性は重力が存在しないと保証されない. 2.提案する制御則においてはロボットの重心位置を低くすることで安定領域が広くなる. 以上の2点は人間の歩行と類似であり興味深い. さらに,試作した伸縮脚機構を改良し二足ロボットを製作した.現在は機械部分のみ完成しており,実験を準備している.
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