1998 Fiscal Year Annual Research Report
大きな曲率半径の弧状断面車輪をもつ一輪型倒立自律移動体の開発と制御手法の確立
Project/Area Number |
09750288
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
坪内 孝司 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (80192649)
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Keywords | 移動ロボット / 倒立振子 / 一輪車 / 制御 / 自律移動体 / 起き上がりこぼし / ロボット / CCV |
Research Abstract |
平成9年度の実績を踏まえ,電源や制御装置一式を筐体内にもつ自律型一輪式移動体を製作した.この移動体の車輪は、大きな曲率半径を持つ円弧の回転体,すなわちラグビーボールのような形状とした.筐体の上体と下体は関節で接続され、その間の角度はモータで能動的に制御できる.車輪の断面の大きな曲率半径により,その曲率中心よりも下に重心があれば,移動体の左右方向は『起き上がりこぼし』のような構造安定系となるが,実際にはその曲率中心より重心を少し上方におき,ジャイロにより姿勢を検出して制御による姿勢安定化をはかるようにした.前後方向に関する姿勢安定もジャイロにより検出した回転角速度に基づく制御で実現した.本年度においては特に次の成果を得た. 1. 申請者らの研究室で開発した標準的コントローラのうち,統括制御系および走行制御系のCPU基板,およびそれらをサポートするラックと蓄電池式電源装置一式を搭載し,各部が適切に動作できるようになった. 2. 移動体の姿勢の前後左右および回転方向の角速度検出のためのジャイロを3式をA/D基板に接続し,必要なセンサ信号が走行制御系で利用できるようになった. 3. 移動体の左右方向の姿勢安定制御系,前後方向の姿勢安定および走行速度制御系を構築した.これにより,目標走行速度と上・下体の目標関節角を与えることができ,倒立姿勢を維持しながら走行できた.また,この目標関節角を与えて関節を曲げることにより,この移動体は円弧を描いて走行できた. 4. 車輪の回転数と,筐体の回転角速度から自己位置を推測航法によって推定する系を構築し,走行中の推定位置が求まるようになった. 5. 地上に設定した目標直線に追従できる軌跡追従制御系を構築し,直線追従制御が可能となった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] R.Nakajima: "A novel mechanism of an autonomous unicycle" Workshop on Innovative Designes for Wheeled Mobile Robots(IEEE ICRA'97). (1997)
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[Publications] R.Nakajima: "A development of a new mechanism of an autonomous unicycle" Proc.of IEEE/RSJ Int.Conf.on Intelligent Robots and Systems. 2. 906-912 (1997)