1997 Fiscal Year Annual Research Report
人間支援型歩行システムの実現とそのインテリジェントモーションコントロール
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09750325
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村上 俊之 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (00255598)
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Keywords | 2足歩行ロボット / 動力学モデル / 未知外乱 / 歩行ビ-クル / 姿勢安定化制御 / ロバスト制御 / 床反力 / インピーダンス制御 |
Research Abstract |
本研究では,人間支援型歩行ロボットシステムの実現とそのインテリジェントモーションコントロールの確立を目的としている.従来の歩行ロボットは,人間との協調動作を場に考慮したものが少なく,その実用性が問われている面が多い.特に,歩行パターンのみを考慮した歩行ロボットの制御手法は,未知外乱の存在により実機適用が困難である.本研究では,このような問題点を解決するため歩行ロボットの動力学モデルを考慮した制御システムの構築と人間支援型制御アルゴリズムの確立を目的としている.特に,以下の研究項目を中心にアルゴリズムの構築とシミュレーションによる検証を行った. ●歩行ビ-クルを仮定し,安定した歩行パターンならびにその実現アルゴリズムの確立. ●路面状態の変化に対応した動的歩行アルゴリズムの確立. 平成9年度では,自由度の高い歩行システムを想定し,歩行方向(サジタル平面)と歩行面に垂直な平面(フロンタル平面)の制御を並列に行う制御系の構成手法を確立した.基本的に,動力学モデルを考慮し,歩行ロボットの幾何学関係に強く依存しない安定歩行制御アルゴリズムの構築を試みた.また,路面状況の変動や未知の外乱に対する姿勢安定化制御アルゴリズムに関する検討も行った.路面状態としては上り坂,下り坂の両方を考慮し路面傾斜が存在したとしても転倒を引き起こさない歩行制御を実現した.従来研究の継続として行っている重心位置の制御,床反力を考慮したインピーダンス制御に加え,特に,傾斜角度の推定も含めたアルゴリズム構成となっている.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Murakami et al.: "An Approach to Biped Robot Control Utilized Redundancy in Double Support Phase" Proc.Of 23^<rd> International Conference on Industrial Electronics,and Instrumentation(IECON'97). Vol.3. 1332-1336 (1997)
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[Publications] 村上 俊之, 他: "インピーダンス制御による2足歩行ロボットの歩行制御" 電気学会論文誌D. Vol.117. 1227-1233 (1997)