1997 Fiscal Year Annual Research Report
高温超電導線材を用いた集合導体型パワーケーブルにおける交流損失低減法の開発
Project/Area Number |
09750333
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
福永 哲也 岐阜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 講師 (50249794)
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Keywords | 酸化物高温超電導体 / 高温超電導ケーブル / 銀シース線材 / 交流損失 / 交流通電損失 / 数値計算法 |
Research Abstract |
本研究では、高温超電導線材およびそれらを用いた集合導体型パワーケーブルの交流通電による損失を正確に評価する数値計算法を開発し、線材と集合導体の損失特性について、下記に示すいくつかの知見を得た。また、計算結果の確認のため銀シーステープ線材の作製を行った。 今回開発された計算法では、超電導体内部の電流分布を正確に計算し、得られた電流分布を基にNorrisの理論により交流損失を求める。長方形断面の超電導テープに対する計算結果から、長方形テープの損失は、線材の臨界電流付近ではNorrisのthin stripの理論式に一致して、通電電流の減少と共に電流の4乗以上の傾きで減少するが、電流が小さい領域ではthin stripの式からずれ、通電電流の3乗に比例することが明らかになった。また、このずれの大きさはテープのアスペクト比が小さいほど大きくなることが明らかとなった。この結果は、これまでに報告されている超電導テープ線材の損失特性をよく説明している。さらに、集合導体に対する計算結果から、集合導体内部で発生する交流損失は、その大部分が導体を構成するテープ線材のテープエッヂ付近から発生していることを明らかにした。また、円筒型集合導体では、隣り合う超電導テープ間の隙間を小さくすることで、エッヂ付近の磁界がテープ面と平行になり、エッヂ付近の損失発生を小さく抑え、集合導体の損失を低減できる可能性を示した。 今後の研究においては、まず、テープ線材における交流損失特性の全容を明らかにすると共に、実験によってそれらを確認する。その後、集合導体における損失の低減法を具体的に検討する。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tetsuya Fukunaga: "Numerical analysis on AC transport losses of high temperature superconducting wires and cables" Proc.of Cryogenic Engineering Conference and International Cryogenic Materials Conference 1997(CEC/ICMC 1997). (in press). 8 (1998)
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[Publications] Tetsuya Fukunaga: "Influence of form and arrangement of superconductor on AC tarnsport losses of high Tc superconducting wires and cables" Proc.of International Symposium on Superconductivity 1997(ISS'97). (in press). 4 (1998)