1997 Fiscal Year Annual Research Report
直流アークプラズマジェットCVD法によるヘテロエピタキシャルダイヤモンド膜の合成
Project/Area Number |
09750359
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
比嘉 晃 琉球大学, 工学部, 助教授 (50228699)
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Keywords | ダイヤモンド薄膜 / ヘテロエピタキシャル成長 / 直流アークプラズマジェットCVD法 |
Research Abstract |
DCアークプラズマジェットCVD法は,ダイヤモンド薄膜の合成における各種CVD法の中において最も成膜速度の高い方法であり,本手法による,異種基板上への配向膜成長およびヘテロエピタキシャル成長を可能にすることは工学的応用において有意義なことである.本研究では,まず,ヘテロエピタキシャルダイヤモンド薄膜の合成に不可欠となる,ダイヤモンド結晶の結晶面の選択的成長条件を詳細に調べた.また,それと並行して,DCアークプラズマジェットCVD法による基板バイアス印加効果について調べた.本手法においてダイヤモンド結晶の優先的成長の条件は,従来,マイクロ波CVD法等各成膜方法で調べられた傾向とほぼ同様であり,高メタン濃度,高基板温度で(100)面が優先的に成長することが確かめられた.基板バイアス電圧印加処理をマイクロ波プラズマCVD装置で行った基板で,その後,配向成長をDCアークプラズマジェットCVD法にて追成長させると,(100)面が優先的に成長する条件で(100)面高配向膜の合成ができることがわかった.また,得られた配向膜の領域では,カソードルミネッセンスにより励起子発光が確認された.しかし,現時点では,まだ,DCアークプラズマジェットCVD法での基板バイアス電圧印加処理による配向核の形成には至っていない.
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