1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750364
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
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Keywords | 光-磁気記録 / 高密度記録 / ナノスケール磁区 / 書き込みビット |
Research Abstract |
光-磁気記録の高密度化を実現するためには、巨視的な静的磁気特性と記録・再生特性とを論じ、相関静を調べるだけでは不十分であり、微小記録マーク(磁区)の直接観察を行い、それらの磁界及び温度勾配に対する動的挙動を調べることが不可欠である。 本研究は2年間にわたるものであり、今年度は光-磁気記録材料薄膜の作製及びそれらの磁気及び光-磁気特性測定を重点的に行った。それと共に記録ビット(=磁区)直接観察用の高分解能磁気力顕微鏡(MFM)の整備を行った。記録材料としてTbFeCo及び(TbFeCo/Pt)多層膜Sr-フェライト薄膜をスパッター蒸着法により創製した。下地基板としてガラス、石英を用い、SiN下地層を作製しそのうえに記録薄膜を蒸着した。酸化等の防止のためにSiN薄膜をオーバーコートした。磁気測定は振動試料型磁力計、トルク磁力計を用い、光-磁気極Kerr効果測定には広帯域光-磁気効果測定装置を用いた。また、光-磁気記録再生特性は光-磁気テスター(波長680nm)を用いた。 結果として(TbFeCo-Pt)多層膜においてPt層膜を変化させたとき、垂直磁気異方性定数がPt:1〜2Åの時に最大となり、抗磁力も急激に大きく(Hc〜10KOe以上)なることがわかった。またこのような記録媒体の光-磁気極Kerr効果は短波長にいくにつれてPtの添加効果により大きくなることがわかった。 一方MFMによる書き込みビット観察は直径0.2μm〜1μmサイズの磁区について詳細に観察を行った。書き込みビット形状、磁気特性及び記録条件との相関については現在検討中でる。 またS.rフェライト薄膜のマイクロマグネットティックス特性についても検討を行い、結晶粒界間の交換相互作用と磁区の安定性について新しい知見を得ることできた。
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Research Products
(1 results)