1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750376
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
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Keywords | 中空導波路 / エキシマレーザー / CVD / アルミMOCVD |
Research Abstract |
紫外域で発振するエキシマレーザは、その高エネルギー密度の短波長光を応用した各種のシステムが開発され注目を集めている。工業分野では、半導体産業におけるリソグラフィー応用、金属の表面改質、また医療分野ではレーザ光による近視治療が世界的に進められており、その注目度は世界的にも非常に高い。しかしこのエキシマレーザがもつ大きな欠点は、レーザ光の波長が200nmと非常に短いため、石英のレーリー散乱が問題となり、通常の光ファイバを利用できないことである。そこで本研究は、今後発展するエキシマレーザ応用システムに必要不可欠である、低損失な光ファイバを提供することを目的とする。 本年度はアルミニウムの成膜法としてMOCVD法について検討した。アルミニウムは通常、蒸着、スパッタ法などにより成膜されるが、これらの方法では細径石英チューブ内に成膜することは不可能である。そこで唯一、成膜可能と思われるのがCVD法である。この方法では原料の蒸気をチューブ内に吹き込み、加熱することにより化学反応を促進させチューブ内壁に膜を堆積させる。 まず、最適な成膜条件を導くために予備実験用として簡易なCVD装置を製作した。原料としては通常使用されるトリメチルアルミニウムなどに比べ、反応性が低く、取り扱いの容易なジメチルエチルアミンアラン(DMEAA)を使用した。DMEAAの液体原料をバブリングすることにより蒸気を発生させ、それを石英キャピラリ中に吹き込み、その後、キャピラリ外部に設置した電気炉で加熱することによりキャピラリ内に成膜を行った。その結果、平滑で均一なアルミニウム膜を形成することに成功した。
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