1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750411
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平野 智 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (90238379)
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Keywords | アナログ信号処理 / モノリシックIC / フィルタ回路 / 高周波動作 / OTA / 自動調整 |
Research Abstract |
本研究は高周波で動作するモノリシックIC化を前提としたOTA(Operational Transconductance Amplifier)を用いたアナログ信号処理回路の開発を行うことを目的としている.アナログ信号処理回路としてはフィルタ回路を対象とし,OTAを有限の差動利得を持つ電圧制御電流源と考えることによる新しい構成法の可能性の検討,さらに実際にモノリシックIC上に実現した場合に必要となる特性の自動調整機構について検討を行った. OTAを用いたフィルタ回路の構成法としては,抵抗両終端LC回路の回路行列をOTAを有限の差動利得を持つ電圧制御電流源と考えてIC上に実現するのに適した回路構造を前提とした回路行列に変換することにより実現する,新しい回路構成法について検討を行った.またこの回路行列の変換手法を用いることにより抵抗両終端LC回路と従来よく知られているアクティブRC回路が相互変換可能であることを報告し,回路行列の変換手法がOTAを用いたフィルタ回路の構成だけでなく汎用的な回路構成法に応用できることを示した.今後はこの回路行列の変換手法を用いてさらにIC化に適した新しい回路構成法を検討する予定である. 実際にモノリシックIC上に実現した場合に必要となる特性の自動調整機構については,前年度に検討したマスター-スレーブ構造の振幅差情報を基とした自動調整回路の改良を行った.マスターフィルタ部分に生じるオフセット電圧の影響を除去するために差動型回路構成とし,直流成分を取り出す時定数の大きいローパスフィルタを2個必要としていた回路構成を積分器1個を用いた回路で置き換えてより簡略化し,これらの改良が有効であることが確認できた.今後はさらに精度向上をはかる必要がある.
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Research Products
(2 results)