1997 Fiscal Year Annual Research Report
無線エージェントによるマルチメディア移動通信システムに関する研究
Project/Area Number |
09750415
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 実 大阪大学, 工学部, 助手 (10252587)
|
Keywords | 移動通信 / マルチメディア / エージェント / 画像伝送 / 階層伝送 / 適応変調 / WWW / 通信品質 |
Research Abstract |
本年度は,マルチメディア無線伝送において無線エージェントを用いることによる伝送品質の改善効果について解析を行い,基本的な伝送特性について明らかにした.まず,マルチメディア伝送の代表例であるWWW(World Wide Web)サーバへのアクセスやe-mailの送受信を行った場合の情報種別毎の発生頻度や所要伝送速度の変化など,伝送情報の統計的性質を調査検討した.その結果,現在,WWWアクセスでの伝送に必要な情報の大部分が静止画像情報でしめられることがわかった.従って,静止画像伝送の効率化が効果的である. 次に,マルチメディア情報の種別毎に適した伝送形態を符号化,変調,ならびにプロトコルの観点から検討し,種別毎の伝送品質について解析した.本年度は,変調方式として,BPSK(Binary Phase Shift Keying), QPSK(Quadrature Phase Shift Keying),並びにH-QAM(Hierarchical Quadrature Amplitude Modulation)を仮定し,画像符号化された静止画像情報の空間周波数に応じてこれらの変調方式を無線エージェントがユーザの要求通信品質に応じて自動的に切り替えることにより効率的な伝送を可能にする方式を提案した.この提案方式について計算機シミュレーションおよび理論解析を行い,通常の変調方式を固定した方式と比較して画像品質および伝送時間の短縮が可能であることを明らかにした.また,ユーザの要求に応じて伝送品質を柔軟に変えることが可能であることを示した.
|
Research Products
(2 results)