1998 Fiscal Year Annual Research Report
時間・周波数・空間処理を用いた信号の分離・合成に関する研究
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09750416
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
原 晋介 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80228618)
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Keywords | マルチレートフィルタバンク / キャンセラ / 周期定常性 / ブラインド同定 / アダプティブアレー / トラフィック特性 / ソフトウェア無線 |
Research Abstract |
信号の時間的分離に関しては,マルチキャリア変調と符号分割多重アクセス(CDMA)を組み合わせたマルチキャリアCDMA方式を提案し,上り回線における特性改善のためにマルチステージ型の干渉キャンセラ(信号の時間的分離・合成)を使用した場合の伝送特性の解析を行った.その結果,マルチキャリアCDMAは無線通信においてマルチメディアサービスを効率良くサポートできるシステムであり,干渉キャンセラによってより多くのユーザが収容できるようになることが判明した. また,信号の周波数的分離に関しては,周波数帯域をより有効利用するために広帯域信号と狭帯域信号が周波数帯を共用している場合(周波数共用)に,マルチレートフィルタバンクを使用してそれら2種類の信号を分離することを試みた.理論解析の結果,マルチレートフィルタバンクを単にノッチフィルタとして使用して信号を分離するだけであると,両方の信号に大きなダメージが残り,伝送特性が大きく劣化することが判明した.従って,次にマルチレートフィルタバンクを干渉キャンセラ(信号の周波数的分離・合成)として使用することを試みた.提案する干渉キャンセラは,広帯域信号に対しては干渉となる狭帯域信号を,一方,狭帯域信号に対しては干渉なる広帯域信号を効率良くキャンセルすることができた. 一方,信号の空間的分離に関しては,信号の周期定常性を利用してブラインドで無線チャネルのインパルス応答を推定する推定器を持つアダプティブアレーアンテナシステムを提案した.提案するシステムでは,既知の信号をまったく送信する必要がなく,推定インパルス応答からうまくビームを形成して信号を空間的に分離することができた.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Frans Kleer,Shinsuke Hara,Ramjee Prosad: "Performance Evaluation of a Succesive Interference Cancellation Scheme in a Quasi-Synchronous NL-CDMA System" Proceedings of IEEE ICC'98. 1. 370-374 (1998)
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[Publications] Takahiro Matsuda,Shinsuke Hara,Norihiko Morinaga: "Theoretical Analysis of Distortion Due to North Filtering in DS-CDMA Systems" Proceedings of IEEE ISSSTA'98. 1. 145-149 (1998)
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[Publications] Takahiro Matsuda,Shinsuke Hara,Norihiko Morinaga: "Narrowband/Wideband Interference Cancelar for Frequency Sharing DS-CDMA Systems" Proceedings of 1st WPMC. 1. 203-208 (1998)
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[Publications] Kazuhiro Hayashi,Shinsuke Hara: "A New Beamforming Method Using Second Order Statistic-Based Blind Channel Identification" Proceedings of 1st WPMC. 1. 364-369 (1998)
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[Publications] Hiroyuki Yomo,Shinsuke Hara: "Flexible Maltiple Access Scheme Assignment in Software Radio Environment" Proceedings of 1st WPMC. 1. 416-421 (1998)