1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750437
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
水谷 光 湘南工科大学, 工学部, 助教授 (20219637)
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Keywords | 誤り訂正 / アナログ信号 |
Research Abstract |
本研究では、アナログ信号に対する誤り訂正に関する研究を行ってきた。 従来、誤り訂正に関する研究は、主として、デジタル回路を対象に行われてきた。これは、通信、記憶などの情報に、デジタル信号が使用されてきたためと思われる。 しかし、一般に通信路の信号や記憶データはアナログ信号である。よって、アナログ信号をデジタル信号に量子化して、使用することになる。しかし、この量子化はデータ量を削減していることに相当する。このため、量子化する前の、アナログ信号に対してエラー訂正を実行すれば、とり高性能な誤り訂正を実行できることが期待できる。 本研究では、このことを実現するために、ニューラルネットを用いた誤り訂正法について、研究を行なった[文献1]。しかし、デジタル信号に対する誤り訂正法においては、複数ビットの誤りを訂正できるのに対して、この方法では、複数ビットに対する誤り訂正は、必ずしも成功しなかった。 そこで、誤り訂正に関する手法を数学的に解析する必要があると考え、従来あるデジタル信号に対する誤り訂正法をアナログ信号に対して適用する方法を考察した[文献2]。 この結果によれば、デジタル信号に対するBCH符号に対して、誤り訂正を行なうための冗長ビットが少ないという利点がある。しかし、アナログデータは、微小ノイズや歪みの影響で誤りは必ず発生すると考えられる。このため、このことを視野に入れた解析が必要である。今後は、この点を視野に入れて、ハードウェア化しやすい誤り訂正法の研究を行なう予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hikaru Mizutani Mamoru Tanaka: "Analog Error Correcting System using Neural Networks" Proceedings 1997 International Symposium on Nonlinear Theory and its applications. 2. M4D6 (1997)
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[Publications] 水谷 光: "BCH符号のアナログデータへの適用" 電子情報通信学会技術研究報告. 97・592. 47-52 (1998)