1997 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート複合構造における接合界面の非破壊評価に関する研究
Project/Area Number |
09750536
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鎌田 敏郎 岐阜大学, 工学部, 助教授 (10224651)
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Keywords | 複合構造 / コンクリート / 接合界面 / 非破壊評価 / サーモグラフィ法 / AE法 / 超音波法 / はく離 |
Research Abstract |
鋼-コンクリート複合構造において、鋼とコンクリートの接合界面に発生するはく離の評価に非破壊試験法を適用した。その結果、鋼板表面を液体窒素により冷却した後の表面温度の変化を、サーモグラフィ法により面的に捉えることによって、はく離発生箇所の推定およびはく離の大きさあるいは厚さを定性的に評価できることを明らかにした。 一方、鋼-コンクリート間のはく離の発生については、AE計測を行った場合のAEの立ち上がり時間の累積頻度分布を用いることによって、内部コンクリートのひび割れの発生によるAEと識別することができる。これによって、AE法によって、鋼-コンクリート間のはく離の進展状況がモニタリングできることが明らかとなった。 また、コンクリート部材における打継部のはく離の評価には、超音波法を適用し、エコー高さ比を用いることによりはく離面積を推定することが可能であることがわかった。この場合、はく離面積の推定においては、用いる探触子の形成する音圧分布を十分に考慮する必要があると考えられる。また、本研究の範囲内においては、エコー高さ比により評価できる最大のはく離面積は、超音波の照射範囲程度であった。
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[Publications] 長瀧 重義: "非破壊試験による鋼・コンクリート合成構造の欠陥評価法に関する研究" 土木学会論文集. No.564V-35. 133-143 (1997)
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[Publications] 長滝重義: "断面修復部における打継目の物質通過性が鉄筋のマクロセル腐食に及ぼす影響" 土木学会論文集. No.578V-37. 31-42 (1997)
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[Publications] 鎌田敏郎: "鋼・コンクリート合成構造におけるはく離評価へのサーモグラフィ法の適用" 平成9年度春季大会講演概要集(日本非破壊検査協会). 117-120 (1997)
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[Publications] Toshiro Kawada: "Evaluation of Roughness of Joint Concrete Surfaces and Bond Properties" Proceedings of FRAMCOS-3. (1998)
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[Publications] 栗原哲彦: "コンクリート打継部における表面処理粗さの定量化と付着性状の評価" コンクリート工学年次論文報告集. 20. (1998)
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[Publications] Toshiro Kawada: "Evaluation of Material Deterioration in Concrete by Noudestructive Testing Methods" Proceedings of International Conference on Engineering Materials. Vol.II. 453-466 (1997)