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1998 Fiscal Year Annual Research Report

ひび割れを有する鉄筋コンクリート部材の機能回復に関する実験的研究

Research Project

Project/Area Number 09750537
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

久田 真  新潟大学, 工学部, 助教授 (80238295)

Keywords鉄筋コンクリート / ひび割れ / 機能回復 / 電着工法
Research Abstract

平成10年度においては,通常は海中でひび割れの閉塞や表面改質を目的として用いられている電着工法を改良し,陸上における鉄筋コンクリート構造物に生じたひび割れの閉塞による鉄筋コンクリートの機能回復およびコンクリート表層部の改質による機能の向上を目的として,電着工法の鉄筋コンクリートへの適用可能性に関する検討を行った。特に,外部溶液や電流密度・通電期間の違いがこれら機能の回復および向上におよぼす影響について基礎的かつ定量的な検討を行い、電着適用後における各種劣化に対する抑制効果に関する検討も加えて評価を行い,以下の事項が明らかとなった.
(1) 適当な外部溶液を介して通電を行うことにより,コンクリートのひび割れ部や表面部に電着物を析出させることが可能であり,ひび割れ部においてはひび割れを塞ぐように,また,表面部ではコーティングするように析出させることが可能である.
(2) 電着物によるひび割れ閉塞が可能であり,これによって大幅な透水抵抗性の改善ができる.これは析出する電着物の空隙構造に大きく影響し,細孔量が少なく,かつ径の小さな空隙で構成されているほうが透水抵抗性に優れている.このためには,概ね低電流密度で通電を行うほうがよい.
(3) 電着の適用によってコンクリート表層部の細孔量が減少し,かつコンクリート表面から4mm前後の深さにおけるビッカース硬さの増加が確認できたことから,コンクリート表層部の緻密化が可能である.
(4) コンクリート表面を電着物で覆うことによって,中性化の進行抑制および塩化物イオン浸透抑制が可能である.特に塩化物イオン浸透抑制については,塩化物イオン浸透深さとコンクリート表層部における細孔量の間に直線関係が見られ,コンクリート表層部の細孔量が少ないほど塩化物イオン浸透抑制効果が著しい.

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 久田真: "電気化学的リハビリテーション工法." 東京工業大学創造プロジェクト研究平成10年度シンポジウム講演集. 93-104 (1999)

  • [Publications] 大即信明ほか: "電着による鉄筋コンクリートのひび割れ閉塞と表面改質に関する研究" 土木学会論文集. 42・613. 201-210 (1999)

  • [Publications] 大即信明ほか: "電気化学的手法を用いたコンクリートのひび割れの補修に関する基礎的研究" 第42回日本学術会議材料研究連合講演会(前刷集). 138-139 (1998)

  • [Publications] 番匠谷英司ほか: "電着による鉄筋コンクリートのひび割れ閉塞と表面改質に関する研究" 土木学会第53回年次学術講演会講演概要集,第5部. 270-271 (1998)

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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