1997 Fiscal Year Annual Research Report
破壊力学に基づくアンカーボルトの引抜き耐力評価法に関する研究
Project/Area Number |
09750558
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
りゅう 玉ちゅん 九州大学, 工学部, 助手 (40284533)
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Keywords | コンクリート / ひずみ軟化則 / 剛体-バネモデル / 引抜き耐力 |
Research Abstract |
橋脚の基礎に埋め込まれたアンカーボルトの引抜き耐力評価については,まだ十分に確立された手法がなく、各種設計基準にも明確な記述がない。本研究では,骨材の最大寸法,供試体の寸法,アンカーボルトの根入れ深さ,ボルトからコンクリート縁端までの距離および補強鉄筋の効果などの影響を解明するために,コンクリートの破壊力学理論を適用した非連続体力学モデルの解析方法を提案した。 1,引張とせん断の複合応力状態におけるコンクリートの軟化変形特性を考慮するために,軟化載荷中における後続の軟化曲面の運動を定義する軟化則を提案し,この軟化則をコンクリートの破壊エネルギーおよび軟化パラメータにより決定することとした。 2,軟化パラメータをコンクリートの単軸引張の軟化変形と関連づけることにより,軟化載荷中における後続の軟化曲面の各種運動形式を表現できることが明らかになった。 3,コンクリートを粒子分散型非均質脆性材料として扱い,引張とせん断応力状態下の軟化則を適用したランダム粒子-バネ系モデルの解析プログラムを自主開発した。 4,国内外の既往のアンカーボルトの載荷実験データを収集・整理したとともに,それらを提案した解析法によりシミュレートし,解析プログラムの妥当性と解析精度を確認した。 5,コンクリートの強度,アンカーボルトの根入れ深さなどを変えた供試体のパラメトリック解析を行い,アンカーボルトの引抜き耐力に影響を及ぼす要因を明確にした。
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Research Products
(1 results)