1998 Fiscal Year Annual Research Report
建設CALS技術と知識情報処理技術を応用した鋼道路橋の診断型KBESの研究開発
Project/Area Number |
09750564
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
田中 成典 関西大学, 総合情報学部, 助教授 (50268330)
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Keywords | 鋼道路橋 / 診断型知識ベースエキスパートシステム / 建設CALS / STEP(図面の標準化) / SGML(文章の標準化) / 知識情報処理技術 / ルールベース推論 / 事例ベース推論 |
Research Abstract |
本研究では,鋼道路橋の設計および維持管理を支援するための知識ベースエキスパートシステムに,ルールベース推論手法と事例ベース推論手法を用いた応用技術を考案した.したがって,1)ルールベース推論手法と事例ベース推論手法を用いたシステムの枠組み,その仕掛けと双方の役割分担についてシステム開発を実現しながら明らかにした. また,事例ベース推論手法で用いる事例情報の構築では,過去の点検・検査結果,および損傷に適合した補修補強を実施した時の有用な記録情報である事例データを建設CALS技術を用いて,国際文書標準規格(ISO8879)であるSGML(Standard Generalized Markup Language)と,国際図面標準規格(ISO10303)であるSTEP(STandard for the Exchange of Product model data)に従って整理・蓄積し,情報の共有化を促進する施策を考案した.したがって,2)専門知識を如何にして次世代へ継承しでいくか,という問題を解決した. そして,ルールベース推論手法で用いる知識情報の構築では,知識獲得のボトルネック現象を解消するために,事例情報からラフ集合理論を適用し,ルール知識を自動誘導する手法を提案し実現した.したがって,3)KBESの知識獲得機能の方法論を確立した. 平成9年度では,1)建設CALS技術を採用した事例の構築,2)ラフ集合理論を用いた知識獲得手法による知識情報の構築,3)システムの構想立案,4)事例ベース推論手法とルールベース推論手法の応用技術の立案,5)システム化への詳細設計書の作成,6)プロトタイプシステムの開発を行った. 平成10年度では,平成9年度の実績を踏まえて,7)実用システムへ向けての問題抽出と詳細設計書の見直し,8)改定された詳細設計書を基に実用システムを意識しながらシステムの再開発を行った.そして,9)KBESの性能を評価するために,実橋に適用して有用性と実用性を徹底的に検証し高度なシステムとして洗練した.
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[Publications] 田中成典,他3名: "鋼道路橋の詳細設計に関する標準化図面の獲得システム" 土木学会関西支部年次学術講演会講演概要. I-109. 109-109 (1998)
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[Publications] 田中成典,他3名: "鋼道路橋の詳細設計における標準化図面の獲得・共有システム" 土木学会第53回年次学術講演会講演概要集. 共通セッション. 236-237 (1998)
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[Publications] Shigenori TANAKA,他3名: "System of Construction Cals for Acquiring and Sharing Knowledge of Detail-Design of Steel Highway Bridges" Journal of Civil Engineering Information Processing System,JSCE(土木学会). Vol.7. 263-270 (1998)
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[Publications] Shigenori TANAKA,他2名: "Expert System for Supporting Detail-Design of Steel Highway Bridges Using Technology of Cals and Internet" CALS/EC論文集,CALS推進協議会. 163-172 (1998)