1997 Fiscal Year Annual Research Report
地下水汚染浄化対策の実施による水質回復の影響について
Project/Area Number |
09750598
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
江種 伸之 和歌山大学, システム工学部, 助手 (00283961)
|
Keywords | 地下水汚染浄化技術 / エア-スパージング法 / 揮発性物質 |
Research Abstract |
トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどの揮発生物質で汚染された地下環境の修復技術として,土壌ガス吸引法やエア-スパージング法が考案され,現地に適用されつつある.土壌ガス吸引法は不飽和帯に負圧をかけて(土壌ガスの吸引を行い)ガス態の物質を除去する.この方法では地下水の揚水を同時に行う場合が多く(二重抽出法),地下水中に溶解している物質も除去できる.ただし,揚水した地下水は地上でばっ気処理を行う必要があり,処理水の処分方法が問題である.一方,エア-スパージング法は地下水中に空気を吹き込み,地下水の流れを攪乱することで溶解している物質を揮発させ,不飽和帯でガスとして除去する.この方法は二重抽出法と異なり,汚染された地下水の処理が不要になる利点がある. しかし,空気を吹き込むことで地下水の流れが乱されるので,地下水や土壌ガス中の物質の回収量に影響が生じる.また,汚染物質を周辺へ拡散させる危険性もある.すなわち,エア-スパージング法を適用するためには,注入空気の移動特性や空気の通過による地下水中の物質濃度変化を明らかにしておくことが重要である.そこで本現場実験では,トルエンやテトラクロロエチレンなどの揮発性物質で汚染された地下水中に空気を注入して,地下水圧力,土壌ガス圧力,物質濃度を計測し,注入空気の移動特性,影響範囲,および地下水浄化効果を検討した.
|
Research Products
(1 results)