1998 Fiscal Year Annual Research Report
高強度材料を使用したコンクリート部材における最小鉄筋比に関する研究
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09750657
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 吾郎 千葉大学, 工学部, 助教授 (30195896)
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Keywords | 鉄筋コンクリートはり / ひびわれ幅 / ひびわれ間隔 / 高強度コンクリート / 高強度鉄筋 / 斜張力破壊 / クリープ / 乾燥収縮 |
Research Abstract |
1. 高強度材料を使用したRCはりの静的載荷試験、持続載荷試験。 高強度材料を使用した低引張鉄筋比のはりについて静的載荷実験を行い、ひび割れ特性と曲げ破壊性状を調査した。また、同一の供試体について載荷開始材齢を変数とした持続載荷実験を行い、ひび割れ幅の経時変化についても検討した。その結果から、高強度コンクリート部材におけるひび割れ幅はひび割れ位置での鉄筋ひずみで評価すれば高引張強度と高付着剛性が相殺され、普通強度のコンクリートと統一的に評価できること、鉄筋塑性ひずみの集中現象についてもコンクリート強度の相違には大きな影響がないことが明らかになった。 2. ひび割れ幅算定解析プログラムの開発 ひび割れ幅予測に資する有限要素解析プログラムを作成し、上記持続載荷実験結果を解析的に追跡して予測精度を定量的に評価した。解析プログラムではコンクリートや付着特性のクリープ挙動や乾燥収縮特性を既往の材料モデルに高強度コンクリートの特性を反映させることで、ひび割れの間隔や幅など持続荷重下での計測結果を再現できることが明らかとなった。なお、持続載荷実験は継続中であり長期載荷の場合に対する検討とこれら材料特性の汎用化が今後の課題となる。 3. 斜張力破壊するはりの解析 脆性破壊の典型である斜張力破壊するはりについて、弧長法を用いた有限要素解析を行い、その破壊挙動に及ぼすせん断補強筋の効果について検討した。その結果、せん断補強筋量を0.2%とした場合にはせん断補強筋による耐荷機構が形成され脆性破壊を著しく改善されることが確認できた。ただし、解析上の問題から単純化した構成モデルを用い主筋のだぼ作用を考慮していないため、実験結果との対応が十分ではなく、改良の余地が残されている。
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Research Products
(2 results)