1998 Fiscal Year Annual Research Report
常時微動観測における自動追尾型最適配置決定システムの開発に関する基礎的研究
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09750662
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古川 忠稔 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70273597)
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Keywords | 同定 / 微動観測 / 地震観測 / 非線型モデル / RD法 / カルマンフィルター / 予測誤差法 |
Research Abstract |
本研究では最終的には広域かつ地形条件・地盤条件等が地域内で変化する面状の地域に適用可能な自動追尾アルゴリズムを開発し、常時微動観測における最適配置を決定できるシステム開発を目標としている。 ここではその第一段階として、線状対象地点の常時微動観測点の最適配置を検討するため、大阪大学吹田キャンパス内で起伏や地盤条件が途中で変化するような地域を選定し、十分密と考えられる50メートル間隔で計13点について、同時計測と異なる観測日時による移動観測の2種類の微動観測を行ってデータセットを作成し、同時多点観測と移動観測を比較することで、観測された微動データの周波数特性へ及ぼす影響について、観測データの解析手法と合わせ多角的な検討を実施した。 さらに微動あるいは地震観測により得られた振動データにより、地盤だけでなく構造物の動特性同定に適用可能な各種同定アルゴリズムに関する研究を行った。このうち、通常1自由度のモデルに適用されるRD法では、観測データより多自由度のモード型推定と、推定されたモードへの分解を行うことで多自由度系のモデルへの適用を可能とするアルゴリズムを開発した。さらに、非線形の動特性の同定手法として適用可能である拡張カルマンフィルタ法による同定コードを開発すると共に、同手法の弱点である発散問題を解決すべく「適用フィルタ及び適宜重み付け手法」を提案した。また、通常線形モデルに適用される予測誤差法のアルゴリズムを、非線形モデルに適用可能となるよう拡張し、同手法をシミュレーションにより検証した。なお、これらの同定アルゴリズムについては、観測記録にノイズが混入する場合等についても数値計算により検証を実施した。 さらに、複雑な非線形動特性を有すると考えられる免震構造物を対象とし、本研究で取り扱った同定アルゴリズムを適用して実地震観測波形を用いた動特性の同定を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 植田浩文,古川忠稔,井上豊: "微動観測を用いた表層地盤の動特性評価に関する一考察-観測時間の同時性が確保できない場合について-" 日本建築学会近畿支部研究報告集構造系. 第38号. 181-184 (1998)
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[Publications] Naoaki Inumaru,Hirobumi Ueda,Tadatosi Furukawa,Eizaburo Tachibana,Yutaka Inoue: "Identification of Structural Parameters Using Adaptive Filtering and Approriately Weighted Procedure" Proc.of the 2nd World Conf.on Structural Control. Vol.3. 2141-2148 (1998)
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[Publications] 松下剛志,古川忠稔,井上豊: "予測誤差法を用いた構造物の同定に関する基礎的研究" 日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)構造2. B-2. 1049-1050 (1998)
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[Publications] 大丸直明,古川忠稔,井上豊: "適応フィルタ及び適宜重み付け手法を用いた構造物のシステム同定" 第10回日本地震工学シンポジウム論文集. 第2分冊. 2461-2466 (1998)
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[Publications] 古川忠稔,佐野直樹,松下剛志,井上豊: "兵庫県南部地震の観測記録を用いた免震構造物の動特性の同定" 第10回日本地震工学シンポジウム論文集. 第2分冊. 2467-2470 (1998)