1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750671
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 耕司 豊田工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (60273281)
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Keywords | 図面調査 / 壁量 / 軸組構法住宅 / 偏心率 / 耐震診断 / 直下率 / 精算 / 略算 |
Research Abstract |
本年度は「愛知県木造住宅データの作成」「兵庫県南部地震被害例データの作成」「耐震改修法の模索」を行い、次の結果を得た。 ・愛知県木造住宅データの作成 ここ数年内に愛知県内で造られた2階建て木造軸組住宅の平面図を153棟収集し、壁長で推察した建物の耐力データを作成した。また、中間段階(58棟)でデータの傾向を見たところ、略算による充足率は、精算による充足率の下限を示す。略算による充足率から精算による充足率を推定できない。今回の資料では、偏心率による充足率の低下は目立たない、床面積比が小さい場合充足率が小さい傾向にあるが充足率3の場合にはその傾向はない、偏心率と床面積に特に目立った関係は見られない、床面積比が0.7を下回る時直下率が0.5以下の場合が多い、という結果を得た。 ・兵庫県南部地震被害例データの作成 兵庫県南部地震報告書に記載されている被害建物および兵庫県南部地震で得られた地震動波形で加振実験された建物37棟に関しても同様の耐力データを作成した。その結果、震度6の地震に対しては、壁倍率を考慮し耐震壁のみ考慮した場合の充足率が1以上、もしくは、雑壁を加え推定平均壁倍率1とした場合の充足率が1以上の場合に被災度が4に成る可能性が少ないことが判明した。また、被災度1以下にするためには、壁倍率を考慮し耐震壁のみ考慮した場合の充足率が2以上、もしくは、雑壁を加え推定平均壁倍率1とした場合の充足率が2.5以上必要なことが判明した。 ・耐震改修法の模索 耐震壁負担面積を考慮した在来木造軸組住宅の耐震設計法を兵庫県南部地震被災建物5棟、愛知県内建物10棟に対して行った。その結果、愛知県内の在来構法住宅は、神戸地区の住宅より耐震性能の向上が図りやすいことが判明した。
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Research Products
(1 results)