1997 Fiscal Year Annual Research Report
LESによる都市の安定境界層内における汚染物拡散の制御機構の解明
Project/Area Number |
09750676
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (90251470)
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Keywords | 都市境界層 / 汚染物拡散 / Dynamic型のLES / 浮力の効果 / 安定成層 |
Research Abstract |
(1)風洞模型実験による浮力影響下の流れ場、拡散場の測定 風洞内に浮力のあるガスを排出することにより建物模型、或いは街区模型周辺に形成される安定領域の乱流性状の特徴をタンデム型熱線風速計、レーザードップラー流速計を用いて詳細に測定した。これとともに高応答性FIDによるガス濃度計測システムにより、安定領域内の拡散性状に関して、平均濃度分布のみならず濃度変動の分散およびスペクトル形状、瞬間最大濃度分布等を求め、検討した。 (2)浮力の影響を組み込んだ新しいDynamic型のLESの開発 気象学の分野では、モデル係数を定数とする従来の静的なLESに浮力の効果を組み込んだモデルが幾つか提案されている。本研究では、気象分野で開発された浮力効果を含むLESのモデル係数を空間・時間の関数として動的に同定する新しいDynamic LESの開発を行った。またこの新しいDynamic LESは(1)の風洞模型実験結果と比較することによってその予測精度の検証も行った。 (3)新しいDynamic LESによる安定成層化した都市境界層の解析 上記新しく開発された浮力の効果を含むDynamic型のLESを用いて安定成層化した都市境界層を詳細に解析するための予備シミュレーションを行った。
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[Publications] キンサンジン、村上周三、持田灯、大岡龍三、吉田伸治: "数値気候モデルによる関東地方の夏季の都市気候解析(その1) 流れ場・温度場に関する観測データとの比較" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 1257-1260 (1997)
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[Publications] 持田灯、村上周三、キンサンジン、大岡龍三、吉田伸治: "数値気候モデルによる関東地方の夏季の都市気候解析(その2) 初期温位分布、海水面温度、地中の熱容量及び人工排熱量の影響に関する検討" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 1261-1264 (1997)
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[Publications] 大岡龍三、村上周三、持田灯、キンサンジン、吉田伸治: "都市気候解析のための数値気候モデルの検討 Mellor-Yamada型モデル(レベル2.5)による海風局地循環風の数値実験" 日本建築学会大会学術講演梗概集. D-1. 893-894 (1997)
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[Publications] 大岡龍三、持田灯、村上周三、林吉彦: "風洞実験及びLES,DSMとの比較によるASMの精度・問題点の検討 ASMによる立方体周辺の非等方乱流場の数値解析" 日本建築学会計画系論文集. 495号. 61-68 (1997)