1997 Fiscal Year Annual Research Report
離散型非線形拡散方程式に基づく合金組織形成の数値解析
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09750730
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 敏幸 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (80225599)
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Keywords | 相分解 / シミュレーション / 非線形 / 弾性拘束 / 時効析出 / 相変態 / 拡散 |
Research Abstract |
「離散型非線形拡散方程式に基づく組織形成の解析法」を利用することにより、規則-不規則変態等の原子レベルの相変態から、スピノ-ダル分解などのメゾスコピックな組織形成を、弾性場などの長範囲力まで含めて計算することが可能である。本研究は、この計算法を各種の合金系の組織形成過程に対して適用し、計算結果と実験データを直接比較することによって、この計算法の完成度を高めるとともに、異なる結晶構造や欠陥構造まで含めた、より汎用性の高い計算理論にまで本手法を拡張することを目的し研究を進めている。現時点までの成果は以下のようである。 (1)平衡状態図に関する熱力学的データが既知である以下の合金(AL-Zn,Cu-Co,Fe-Mo,Fe-Al-Co,Fe-Cr)の相分解過程を透過電子顕微鏡等にて観察し、組織形態の時間発展を実験的に調べると同時に、これら合金系の相分解過程の計算機シミュレーションを行った。実験と計算結果との比較から、本計算手法が実験データを定量的に再現できることが明らかになった。 (2)弾性拘束下にある析出粒子の粗大化過程における特異な相分解挙動である(析出粒子の分裂、粗大化速度の停滞等)を、本シミュレーションに基づき数値解析した結果、従来のエネルギー論である組織分岐理論の予測と、動力学的なシミュレーション結果が、よく一致する結果が得られた。 (3)Al-Zn合金を例に取り、母相と結晶構造の異なる析出相を含む相分解過程の計算機シミュレーション手法であるPhase field法を完成させることができた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 戸田佳明: "組織自由エネルギー理論に基づくNb-Zr合金の熱処理組織変化の新しい解析法" 熱処理. 37. 36-41 (1997)
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[Publications] A. M. Mebed: "Computer Simulation of A2/B2 Second-Order Phase Transition Based upon the Khachaturyan Diffusion Equation." J. Mater. Sci. 32. 5797-5804 (1997)
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[Publications] T. Miyazaki: "Computer Simulations of Pattern Formation in Thermodynamically Driven Microstructure Based on a Discrete Type Non-linear Diffusion Equation" Proc. of Australiasia-Pacific Forum on Intelligent Processing & Manufacturing of Materials(IPMM'97). 724-730 (1997)
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[Publications] T. Koyama: "Computer Simulation of Phase Decomposition in Two Dimensions Based on a Discrete Type Non-linear Diffusion Equation" Materials Trans. JIM. 39. 169-178 (1998)