1997 Fiscal Year Annual Research Report
主常的な外場負担環境下での組織形成課程の放射光によるその場観察
Project/Area Number |
09750731
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥田 浩司 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50214060)
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Keywords | 拡散相変態 / driven system / 放射光小角散乱法 / Al-Ag / Al-Zn / 時分割測定法 |
Research Abstract |
外場による擾乱の影響下にある材料の相変態挙動はいわゆるDriven Systemsの相変態過程としての基礎的研究課題として魅力ある課題である。本研究では塑性変形下での拡散変態過程のその場観察を目的として時分割放射光小角散乱法による実時間測定のための実験システムを開発し、塑性流動下の相分離過程の動力学の解明の具体的ケーススタディーとして単結晶アルミニウム基合金試料を作成、引っ張り変形下でのGPゾーン形成・粗大化課程の解明を試みた。 本年度は放射光実験施設の小角散乱ステーションへの組み込みによる実時間測定用のパルスモータ駆動小型荷重負荷装置を設計、制作し、その性能評価と外部制御による動作確認をおこなった。放射光実験施設の改修・再立ち上げ後のビームタイムが98年より利用可能となり、現在装置の実地での試験を開始したところである。 これと平行して本実験での単結晶合金試料の成長のためにブリッジマン炉を作成し、Al-Ag合金等のアルミニウム基低濃度合金の単結晶を作成し、予備実験として110面で切り出した試料の2次元小角散乱強度の静的測定をおこなった。得られた散乱パターンの解析からGPゾーンのファセッティングによる強度異方性の評価が強度並びに散乱ベクトルレンジの点において放射光であれば実時間測定によって十分定量化が可能であることを確認できた。 次年度の継続研究において、本年度に調整の完了したその場変形装置を放射光小角散乱装置内に組み込んで、相分解並びに粗大化初期における加工変形下の微細組織の発展が非晶質高分子系の剪断変形下の組織発展や塑性変形のない合金中の組織発展とどのように異なるかを時間的な指数則ならびに組織異方性の歪速度依存性との関係から定量化することをめざす。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Okuda et al: "Simuleaneous SAS and 100 experinmnts on Phase decomposition and Revesion" J,Appl.Cryst. 30. 475-591 (1997)
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[Publications] H,Okuda et al.: "Partial Reversion of small GP zones in an Al-Zn binary alley" J,Appl.Cryst. 30. 592-596 (1997)
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[Publications] H,Okuda et al.: "Simultaneous dissolution and coarsning of 8in Al-Lialluys" Z.Metallkde.88. 612-616 (1997)
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[Publications] H,Okuda et al.: "In-situ and simultaneous SR small anyle /100 scattering experiments" Scripta Materialia. 37. 1739-1744 (1997)