1997 Fiscal Year Annual Research Report
SiGe焼結体の粒界ポテンシャル障壁に及ぼす粒界近傍への選択的ド-ピングの効果
Project/Area Number |
09750776
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岸本 堅剛 山口大学, 工学部, 助手 (50234216)
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Keywords | シリコン・ゲルマニウム / 選択的ド-ピング / 粒界 / ポテンシャル障壁 / プラズマ処理 / 焼結体 / 熱電変換材料 |
Research Abstract |
粒径が数μmの不純物を添加していないSiGeの粉体に対して、Bをド-ピングするために、ジボラン(B_2H_6)とアルゴン(Ar)の混合ガスのrfプラズマ中での表面処理を行った。その処理した粉体を放電プラズマ焼結法(SPS)により焼結を行い、SiGe焼結体を得た。 得られた焼結体に対して、90〜500Kの温度範囲でホール測定を行った。SiGe焼結体のキャリア密度は、プラズマ処理時間とB_2H_6ガス流量との積にほぼ比例して増加し、最大で約10^<20>cm^<-3>に達した。また、移動度の温度依存性から、これらの焼結体のキャリアの伝導は、約400K以下の温度領域では粒界のポテンシャル障壁散乱に支配されており、それ以上の温度領域では音響フォノン散乱に支配されていることがわかった。 ポテンシャル障壁高さφは、プラズマ処理時間とB_2H_6ガス流量との積が大きくなるにつれて単調に減少した。未処理焼結体のφは70meVであるのに対して、B_2H_6プラズマ処理した焼結体のそれは約10meVまで減少した。
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