1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750852
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
相田 隆司 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00262262)
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Keywords | 周期的変動操作 / NO-CO反応 / Pt / Al_2O_3 / モデル計算 / 非線形現象 / クロマトグラフィック効果 / プロピレン / 部分酸化 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の結果に基づき次の2点について検討を行った (1) 新規非線形反応操作系な調査探索 α-Bi_2Mo_3O_<12>上でのプロピレンの部分酸化によるアク口レイン合成に周期的にスチーム添加したが、特に反応成績は改善されなかった一方、Fe-Bi-Mo-O系触媒上でのプロピレンの部分酸化におけるアクリル酸の合成に周期的にスチームを添加したところ定常適にスチームを供給するよりもアクリル酸の収率が改善されることがわかった.これは、表面に吸着しているアクリル酸を、水を添加することによって強制的に脱離させることができたためと思われる.アク口レインはおそらく吸着が弱いので周期的にスチームの添加効果が現れなかったのだろうと考えられる.また,ブロビレンの部分酸化芳香族化によるベンゼンの合成において、ブロビレンと酸素を交互の供給することによって,ベンゼンの収率、選択率が飛躍的に改善されることがわかった.これは,酸素を同時供給しないことで完全酸化を防いだことと,ベンゼン生成時の還元度を小さく押さえることができたことによる. (2) 非線形反応操作下での成績に及ぼす流通系反応器内部での反応物流出のクロマトグラフィック効果Pt/Al_2O_3またはRh/Al_2O_3上でのNO-CO反応の周期的濃度変動操作を行うと,反応器入口で印加した変動波形が強く変形され,NOを停止してCOを供給し始めた瞬間に,反応器出口におけるNOの流出が極大を示すという特異な現象を見出した.これはより強く吸着するCOがNOを触媒表面から追い出していることが理由である.また,両触媒でのNO流出曲線の形が大きく異なることもわかった.以上の結果に基づき,Pt/Al_2O_3をそれぞれ触媒層の入口側,出口側に充填した場合と逆に充填した場合を比較すると,定常操作では両者にほとんど差が見られなかったが,変動操作下では前者の場合のNO転化率が後者の場合の約2倍となった.
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[Publications] T.Aida,et al.: "Application of Periodic Operation to Partial Oxidation of Hydrocarbons" Proc.Regional Symp.on Chem.Eng.140-145 (1998)
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[Publications] T.Aida,et al.: "Effects of Diffusion and adsorption-Desorption on Periodic Operation Performance of NO-CO Reaction over Supported Noble Metal Catalysts" Chem.Eng.Sci.(印刷中).