1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09750854
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 朋子 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90283415)
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Keywords | イッテルビウムトリフルオロメタンスルホナ-ト錯体 / ルイス酸触媒 / YbL_3殻吸収端X線吸収スペクトル |
Research Abstract |
イッテルビウムトリフルオロメタンスルホナ-ト錯体(Yb(OSO_2CF_3)_3 : Yb(OTf)_3)とR-(+)-binapthtol、三級アミンから調製されるキラルなYb触媒は、適当な配位子を添加することにより、これまで困難であった同一の不斉源からの両鏡像異性体の選択的合成を可能にする。本年度は、反応選択性の異なるキラル触媒A(配位子として3-acetyl-1,3-oxazolidin-2-oneを添加したもの)とキラル触媒B(配位子として3-phenylacetylacetonetonを添加したもの)のYb周辺の局所構造やYbの電子状態について知見を得ることを目的とし、YbL_3殻吸収喘X線吸収スペクトルの測定及び解析を行った。この結果、両触媒ともYbの価数はYb(OTf)_3と同じ3価であることが明らかになり、添加した配位子の種類によってYbの電子状態は大きく変化しないことがわかった。またYb原子に隣接する酸素原子の配位数やYb-Oの原子間距離はYb(OTf)_3と殆ど同じであるが、キラル触媒A・BについてはYb(OTf)_3には見られないYb-Yb結合が見い出された。スペクトルの詳細な解析を行ったところキラル触媒A・Bは2核又は3核の錯体として存在していることやYb-Yb間の原子間距離はキラル触媒Bの方が約0.4.長いことが明らかとなった。現在、両触媒におけるYb-Yb原子間距離の違いが反応選択性に及ぼす影響について検討している。
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Research Products
(1 results)