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1998 Fiscal Year Annual Research Report

光ビート法を用いたブリルアン散乱分光による分子振動緩和の解析

Research Project

Project/Area Number 09750904
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

作花 哲夫  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)

Keywords振動緩和 / 光ビート法 / ブリルアン散乱 / 液液界面 / キャピラリー波
Research Abstract

分子の振動緩和現象を光を用いて解析する方法のうち、光熱分光法による気相分子の振動脱励起の速度の解析、および分子性液体の二液相界面の界面波による光散乱スペクトルによる解析について検討を行った。
まず、光熱分光法による解析では、赤外パルスレーザーで振動励起された気体分子(CCIF_2CH_2ClおよびCH_3F)の振動緩和速度に対する添加気体の効果を測定した。なお、測定方法として熱レンズ法を採用した。添加気体は励起レーザーにより直接に光励起されない希ガス(ヘリウム、アルゴン、キセノン、クリプトン)、窒素、メタン、四フッ化炭素、四塩化炭素とした。これらの分子が衝突により相手分子を緩和させる効果を求めた結果、添加気体の性質の中でも、分子間ポテンシャルの深さと添加気体分子の振動状態密度が衝突相手を緩和させる効果に大きく寄与していることが明らかになった。
次に分子性液体の液液界面における分子の振動緩和に関する知見を得るために、液液界面の界面波(キャピラリー波)によるプリルアン散乱スペクトルを光ビート法を用いて測定する方法の確立を試みた。界向波のスペクトルから界面の動的な粘性と界面張力に関する情報が得られるが、前者の振動数依存性を検討することにより分子の振動緩和に関する情報が得られることが期待される。本研究では水-アセトン、および水-ニトロベンゼン界面の動的な粘性と界面張力が求まったが、振動緩和を議論するためのデータとしては精度がやや足りなかった。なお、得られた界面波のスペクトルを、両相の密度および粘性、界面張力を考慮した理論に回帰すると、いずれの系でも粘性係数がバルクで知られている値より小さくなった。分子動力学の計算によると、界面の極近傍では分子の配向や異相分子の潜り込みの可能性があり、現在のところ、これらの効果が界面近傍に特有の物性値を与える原因になっていると考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 作花哲夫 他3名: "Thermal lensing study on the vibrational relaxation of highly excited chlorofluorethane" Chemical Physics Letters. 286. 107-112 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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