1997 Fiscal Year Annual Research Report
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09750956
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
竹下 道範 九州大学, 工学部, 助手 (40274534)
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| Keywords | プロトンスポンジ / ジアリールエテン / 刺激応答性 / シクロデキストリン / クラウンエーテル / 分子認識 |
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| Research Abstract |
超塩基であるプロトンスポンジの機能化に関する研究の中でも、今回は、刺激応答性プロトンスポンジの合成検討を行った。1,2-ジブロモベンゼンより2ステップで合成した6,6'-ビス(ジメチルアミノ)-2,2'-ジブロモビフェニルをブチルリチウム、ついでCO_2で処理することにより1,1'-ビス(ジメチルアミノ)フルオレノンの合成に成功した。この化合物のpK_aは、9.5で、参照化合物である、6,6'-ビス(ジメチルアミノ)-2,2'-ジブロモビフェニルの5.5と比較して、10000倍強い塩基であることが判明した。これは、芳香族アミン化合物として、異常な値であり、超塩基であるプロトンスポンジが形成されていることを示している。今後、この化合物の化学修飾により、刺激応答性プロトンスポンジヘと展開する。一方、この研究の遂行中に、得られた知見及び化合物を用いることによって、シクロデキストリン中でのジアリールエテン化合物の光反応及び、クラウンエーテル修飾ジアリールエテン化合物の金属イオン認識の光スイッチングに関して知見が得られた。前者は、ジアリールエテン化合物の水溶液に、シクロデキストリンを加えることによって、そのコンフォメーションが制御され、光反応の量子収率が向上するというものである。即ち、分子認識によって分子の「形」を制御し、このことによって、光反応を制御できた。また、後者は、二つのクラウンエーテルを分子内にもったジアリールエテンの金属イオン認識能を光照射によって制御するというものである。この分子は、特定の金属の濃縮をおこなう金属イオンの光輸送などに応用可能であると考えられる。
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[Publications] M.Takeshita,C.N.Choi M.Irie: "Enhancement of the photocyclisation quantum yield of 2,2'-dimethyl-3,3'-(perfluovocyclopentene-1,2-diyl)bis(benzo[b]thiophene-6-Sulfonate)by inclusio" Journal of Chemical Society.Chemical Communication.(23). 2265-2266 (1997)
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[Publications] M.Takeshita,M.Irie: "Photoresponsive Cesium Ion Tweezers with a Photochromic Diarylethene." Tetrahedron Letters.39(3). 613-616 (1998)
