1997 Fiscal Year Annual Research Report
ラジカル重合の成長反応規制によるポリマーの立体構造制御
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09750979
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松本 章一 大阪市立大学, 工学部, 講師 (00183616)
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Keywords | ラジカル重合 / 電子スピン共鳴 / トポケミカル反応 / 光固相重合 / 立体規則性 / 分子量制御 / X線結晶構造解析 / 溶媒効果 |
Research Abstract |
本研究では,まずラジカル重合における高分子の立体構造規制を行う上で最も重要な因子のひとつであるポリマーラジカルのコンホメーション制御を取り上げた.種々の構造を持つラジカルのコンホメーションをESRにより解析し,それをもとに高立体選択性を発現できる反応設計を行い,反応基質の化学構造とコンホメーションの関係を明らかにするとともに,ルイス酸などを加えることにより成長ラジカルのコンホメーションを任意に変化させ反応の立体化学制御を試みた.つづいて,トポケミカルラジカル重合における成長反応制御についての研究を行った.詳細な反応解析を行うため,トポケミカル重合が可能であると予想されるジエンモノマーであるムコン酸ならびにソルビン酸エステル,アミドやアンモニウム塩誘導体を合成し,これらのモノマー結晶の固相光重合を行った.モノマーや生成ポリマーの化学構造ならびに結晶構造を解析し,トポケミカル重合反応性との相関,生成したポリマーの一次構造や高次構造,モノマー結晶構造とポリマーの立体化学構造の相関についての新しい知見を得ることができた.結晶内で生成した成長ラジカルのコンホメーションについても解析した.さらに,これらジエンモノマーの結晶重合では,反応場制御下でラジカル成長反応が進行するため,生成ポリマーの立体規則性や分子量の制御が効果的に行えることを実証した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Matsumoto et al.: "Evident Solvent Effect on Propagation Reactions during Radical Copolymerization of Maleimide and Alkene" J.Polym.Sci.,Part A,Polym.Chem.35(8). 1515-1525 (1997)
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[Publications] A.Matsumoto et al.: "Opening and Addition Modes in Propagation during Radical Polymerization of Fumaric and Maleic Derivatives" J.Macromol.Sci.,Pure Appl.Chem.A34(6). 941-953 (1997)
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[Publications] 松本章一: "結晶場での重合" 高分子. 46(9). 703-708 (1997)
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[Publications] A.Matsumoto et al.: "Stereoregular Photopolymerization of Di(benzylammonium)(Z,Z)-Muconate in the Crystalline State" Polym.J.30(4). 358-360 (1998)
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[Publications] A.Matsumoto et al.: "Molecular Weight Control of Polymer through Radical Chain Polymerization in the Crystalline State" Polym.J.30(4). 361-363 (1998)
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[Publications] 松本章一: "立体規則性ポリマーをラジカル重合でつくる" 化学. 53(4)(印刷中). (1998)