1998 Fiscal Year Annual Research Report
航空宇宙環境を考慮した先進複合材料の熱サイクルによる損傷評価
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09751011
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
荻原 慎二 東京理科大学, 理工学部, 助手 (70266906)
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Keywords | CFRP積層板 / 複合材料 / 熱サイクル / トランスバースクラック / クロスプライ積層板 / 層間はく離 / 微視的損傷 |
Research Abstract |
航空宇宙用先進複合材料であるCFRP積層板に対して,実際の航空宇宙環境を考慮した熱サイクル試験を行い,それにより発生する材料内部の微視的損傷を定量評価し,その発生・進展プロセスをモデル化した.微視的損傷としては,積層板の初期損傷であるトランスバースクラッタとそれにより誘発される層間はく離に着目し,これらの定量評価法を確立した.本研究では,CFRP材料として,T300/3601およびT800H/3631の2種類を採用した.積層構成としては0度層と90度層からなるクロスプライ積層板とし,90度層厚さの影響を検討した.さらに,これらの発生・進展の予測法を構築した.これにより,この材料の損傷許容設計の基礎となり,CFRPの航空宇宙構造への適用の拡大が期待できる. 具体的には,平成9年度には,熱サイクル試験の結果からトランスバースクラックおよび層間はく離についての定量評価を行った.平成10年度は,それらの微視的損傷進展のモデル化を試みた.まず,温度変化を考慮した損傷を有する複合材料積層板の応力解析を行うことにより,熱サイクル環境下および引張荷重と熱サイクル環境の複合環境下におけるトランスバースクラックおよび層間はく離発生のクライテリオンを決定し,進展挙動のモデル化を行った.それをもとに,熱サイクルを受けた積層板の弾性率を予測する理論を構築した.この結果,熱サイクルによる損傷発生・進展プロセスの材料および積層構成の違いによる差異が理論的に説明できるようになった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 荻原慎二,武田展雄,小林 昭: "層間樹脂層を有するCFRP積層板のトランスバースクラック発生" 日本機械学会論文集(A編). 64・618. 508-513 (1998)
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[Publications] S.Ogihara, N.Takeda and A.Kobayashi: "Analysis of stress and displacement fields in interlaminar-toughened composite laminates with transverse cracks" Advanced Composite Materials. 7・2. 151-168 (1998)
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[Publications] S.Ogihara, N.Takeda, K.Matsuo and A.Kobayashi: "Effects of thermal cycling on damage progeress in interlaminar-toughened CFRP cross-ply lamimates" Proceedings of the Eighth Japan-U,S.Cmferemce on Composite Materials. 591-599 (1998)
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[Publications] S.Ogihara, N.Takeda, K.Matsuo and A.Kobayashi: "Modeling of transverse cracking in thermally-cycled CFRP laminates" First Asian-Australasian Cmference on Composite Materials. 733-1-733-4 (1998)
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[Publications] S.Ogihara, N.Takeda and A.kobayashi: "Transverse cracking in CFRP cross-ply laminates with interlaminar resin layers" Advanced Composite Materials. 7・4. 347-363 (1998)
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[Publications] 荻原 慎二,松尾 圭悟 武田 展雄,小林 昭: "層間高靭性化CFRP積層板の90°層クラック発生に及ぼす熱サイクルの影響" 材料システム. 17. 29-38 (1998)