1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09751025
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
胡 長洪 九州大学, 工学部, 助手 (20274532)
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Keywords | 機能システム / 多区画化空間 / 乱流拡散 / 現象解析 / 数値計算 / k-εモデル |
Research Abstract |
多区画化空間における乱流熱拡散現象の解析を行った結果,次の成果を得た。 1 船舶において多区画に分割された閉鎖空間の非等温乱流場の熱やガス拡散現象を解析するため,k-ε2方程式モデルを主体とする,浮力の影響を考慮した輸 送係数および乱流ガス拡散現象の支配方程式を導いた。 2 上記解析法に基づく数値計算プログラムを作成した。 3 単一領域における自然対流熱伝達問題について,標準型たk-εモデルと低レイノルズ数型k-εモデルを使用して数値計算を行った。その結果は壁面近傍を除いてほぼ同じ解を得た。このため,高Rayleigh数の場では実用的には計算量の少ない標準型k-εモデルで十分であることが分かった。 4 多区画化空間における乱流熱拡散現象について標準型k-εモデルを使用して解析を行い,これにより開口の大きさや長さ等の要因が対流熱伝達に及ぼす影響について考察し,次の結果を得た。 (1)開口が小さい場合には,開口を通過する気流が壁に沿って上昇流するコアンダ効果が現れ,天井付近に高温層が形成されて熱拡散が不活発である。 (2)開口が大きい場合には,開口から噴出流と大きな循環流を生じ,これによる移流混合が活発に起こるため,上層部の温度勾配が小さくなる。 (3)仕切壁の開口における熱伝達強さは,熱源のある区画を除き,開口比の1/4乗で減衰する。
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[Publications] 胡長洪,福地信義: "機能システムに係わる非等温乱流場の現象解析(その1)自然対流による乱流熱拡散" 日本造船学会論文集. 181. 143-150 (1997)
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[Publications] 胡長洪,福地信義: "多区画化空間構造における乱流熱拡散現象の解析" 西部造船会々報. 95. 191-200 (1998)