1997 Fiscal Year Annual Research Report
キュウリモザイクウイルスレプリコン導入タバコのウイルス抵抗性機構の解明
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09760041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 匡 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40282694)
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Keywords | キュウリモザイクウイルス / 抵抗性 / 形質転換タバコ |
Research Abstract |
1. CMVレプリコン導入タバコの倍加による固定化;CMVのレプリコンであるゲノムRNA1とRNA2のcDNAを導入した形質転換タバコは、それぞれの導入遺伝子を1コピーずつ持つ。2種類の導入遺伝子の固定化を行うには、形質転換タバコの自殖後代から選抜する方法では時間を要するので、形質転換タバコの葯培養によって半数体を作製した後、そのうちでゲノムRNA1とRNA2のcDNAをともに持つ個体について根組織培養を行い、半数体の倍加を行った。倍加の有無は孔辺細胞の葉緑体数を計測して判断した。その結果、RNA1とRNA2のcDNAをホモに持つ倍加タバコの作製に成功した。CMV接種試験による倍加CMVレプリコン導入タバコのCMVに対する抵抗性は、1コピーずつ持つ元株CMVレプリコン導入タバコとほぼ同等であった。 2. CMV各種遺伝子導入タバコの作製;倍加CMVレプリコン導入タバコと3a蛋白質遺伝子導入タバコ、あるいは倍加CMVレプリコン導入タバコと外被蛋白質遺伝子導入タバコの交配を行い、複製酵素遺伝子と3a蛋白質遺伝子、複製酵素遺伝子と外被蛋白質遺伝子を併せもつタバコの作製に成功した。これら導入ウイルス遺伝子の組み合わせにより抵抗性の発現が異なるか否かを検討するため、導入遺伝子の発現様式の解析とCMVに対する抵抗性の検定を行っている。
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