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1997 Fiscal Year Annual Research Report

VA菌根菌-植物共生系における相互認識シグナル因子に関する有機化学的研究

Research Project

Project/Area Number 09760117
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

秋山 康紀  大阪府立大学, 農学部, 助手 (20285307)

Keywords菌根菌 / 共生 / キュウリ / テルペノイド / ウリ科植物 / bryonolic acid / フェルラ酸
Research Abstract

VA菌根菌-植物共生系の分子機構解明のためのkey化合物を得ることを目的として,キュウリをモデル植物とし,VA菌根菌Glomus caledoniumの根への感染・共生過程に伴って変動する二次代謝産物を検索した。根のメタノール抽出物酢酸エチル画分,ブタノール画分のTLC,HPLC分析によってVA菌根形成過程で,根の二次代謝産物が質・量的に明確に変動することが明らかとなった。酢酸エチル画分では主に2つの化合物が感染・共生段階が進行するに比例して増加することがわかり,それらを各種クロマトグラフィーによって単離,構造解析を行い,5環性トリテルペン2-hydroxybryonolic acid(D:C-friedoolean-8-en-2β,3β-diol-29-oic acid)と3β-0-trans,cis-ferulyl-D:C-friedooleana-7,9(11)-diene-3β,29-oic acidと決定した。後者のフェルラ酸部分はメタノール中でトランス-シス異性化し,存在比約1:1で平衡化することが分かった。Glomus sp.R10,Glomus clarumとの共生でもこれら2つの化合物は増加したが,キュウリつる割病病原菌であるFusarium oxysporum f.sp.cucumerinumを感染させた根では増加しなかった。これらの化合物はウリ科植物の根に広く存在するbryonolic acidを前駆体として生合成されることが推測されたので,メロン,スイカの根にG.caledoniumを共生させたところ,両植物の共生根において2-hydroxybryonolic acidが顕著に増加することが分かり,本化合物の増加がウリ科植物におけるVA菌根菌共生のよいマーカーとなることが示唆された。現在,本化合物の誘導機構について検討を進めている。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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