1998 Fiscal Year Annual Research Report
木造戸建住宅の商品性の変遷と木質材料の使用に関する研究
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09760143
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱本 なお 京都大学, 農学研究科, 助手 (70273498)
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Keywords | 木造住宅 / 一般消費者 / 住宅工法の選択 / 森林・木材に関する知識 |
Research Abstract |
1 1997年に実施したアンケート調査結果を分析し、一般消費者の住宅の構造・工法への関心、また森林や木材への関心の程度について考察した。このアンケート調査は、1993年および1996年に神奈川県に戸建住宅を建設した800世帯に対して調査票を郵送して行い、336票(有効回答42.0%)を回収した。 2 住宅建設の際に「複数の構造・工法を比較検討した」回答者が33%、「あらかじめ決めていたのでほかの構造・工法は検討しなかった」が34%、「構造・工法のことはあまり考えなかった」が21・%、「どんな構造・工法があるかよく知らなかった」が6%であった。「比較検討した」と『あらかじめ決めていた」をあわせると7割近くに達し、これらの回答者は住宅建設の際に構造・工法を意識していたと考えられる。 3 前項の結果より回答者を、構造・工法を「意識したグループ」と「考えなかったグループ」に区分し、実際に選択した構造・工法および選択した理由を比較した。その結果、木造在来工法を選択した比率は、前者で約0%、後者で約70%と有意な差が見られた。また選択した理由は、前者では耐震や耐火などの「機能」や「住みやすさ」が併せて60%以上、後者では「業者のすすめ」と「とくに理由はない」が併せて50%以上であった. 4 同様のグループ毎に、柱材、フローリング材についての知識をみたところ、「意識したグループ」のほうが総じて知識が高かった。しかし、わが国の森林についての知識には、有意な差はみられなかった. 5 以上の結果より、構造・工法について関心が高い消費者は、そうでない者より木造在来工法を選択する確率が低く、工法選択の際に機能や住みやすさを重視する者が多く、木材についての知識が高いが、森林についての知識には、とくに差はないといえる。
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