• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1997 Fiscal Year Annual Research Report

電顕組織化学法による耳石基質の合成・沈着経路とその日周輪形成に果たす機能の解明

Research Project

Project/Area Number 09760172
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

都木 靖彰  東京大学, 海洋研究所, 助手 (10212002)

Keywords耳石 / 炭酸カルシウム / 石灰化 / 有機基質 / バイオミネラリゼーション / 二酸化炭素固定 / 日周輪 / 日周リズム
Research Abstract

硬骨魚類の耳石は,年齢,日齢,査定形質として水産学研究に必要不可欠な硬組織である.にもかかわらず,耳石形成機構に関する基礎研究は非常に少なく,日周輪形成メカニズムはいまだに解明されていない.本研究は,耳石日周輪形成メカニズムを,主に耳石有機基質の産生メカニズムから解明しようとするものである.本年度の研究成果の概要は以下のとおりである.
1.抗耳石基質抗体を用いた電顕組織化学法により,ニジマス小嚢上皮細胞,特に扁平上皮細胞では,産生された有機基質は細胞内において電子密度の低い空胞状の小顆粒を形成し,それが融合して中程度の顆粒となった後,細胞頂端部から,中に多数の小胞を持つ分泌顆粒としてアポクリン分泌されることが明らかとなった.分泌された顆粒が内リンパ液中で破裂して中の小胞を放出する像が観察されたことから,産出された有機基質は内リンパ液に可溶化する可能性が示唆された.
2.ニジマス扁平石のEDTA抽出物及び小嚢の内リンパ液を電気泳動し,ニトロセルロース膜に転写後,抗耳石基質抗体を用いたウェスタンブロット法で解析したところ,耳石抽出物に含まれるタンパク質の分子量94K以上の成分と,43K付近の成分が抗体と反応した.抗耳石基質抗体と反応する分子量94K付近の成分は内リンパ液中にも存在した.このことから,小嚢上皮細胞から分泌された耳石有機基質が内リンパ液中に可溶化して存在することが証明された.このことは,上述の電顕組織化学法による観察結果と一致している.
3.シロサケの小嚢内リンパ液を4時間に一回,終日にわたりサンプリングした.現在,カルシウム濃度やタンパク量,抗耳石抗体と反応する有機基質量などの日周変化について解析を進めている.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Takagi,Y: "Meshwork arrangement of mitochondria-rich,Na^+,K^+-ATPase-rich cells in the saccular epithelium of rainbow trout(Oncorhynchus mykiss)inner ear." Anatomical Record. 248. 483-489 (1997)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi