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1998 Fiscal Year Annual Research Report

魚類卵母細胞の成熟過程に関する分子生物学的解析

Research Project

Project/Area Number 09760177
Research Institution東京水産大学

Principal Investigator

吉崎 吾朗  東京水産大学, 水産学部, 助手 (70281003)

Keywords卵成熟能 / 生殖腹刺激ホルモン / コネクシン / ギャップ結合 / cAMP
Research Abstract

1. 卵成熟能獲得時に発現するコネクシンcDNAのクローニング
マダイの成熟直前の卵巣からRNAを抽出し、degeneratePCRおよびRACE-PCRによりコネクシンcDNAを増幅し、その構造解析を行った。2種類のコネクシン様cDNAが単離され、両クローンともに既知のコネクシンに共通して見られる特徴を備えていた。1つのクローンは分子量31.5KDaのタンパク質をコードしていた。他方は大西洋産ニベのコネクシン32.7と非常に高い相同性を示したため、マダイにおけるコネクシン32.7ホモログであると判断された。
2. コネクシン遺伝子発現におけるcAMP-PKA系の関与
卵成熟能獲得以前の卵巣片を細胞内cAMP量を上昇させる試薬であるフォルスコリンとともに培養することにより、卵成熟能が誘起されたと同時に、コネクシン32.2遺伝子の発現量も上昇した。さらにGtHによる卵成熟能の獲得はPKA阻害剤で完全に抑制されたが、同処理によりコネクシン32.2の発現も完全に阻害された。以上の結果を既知の情報と併せてまとめると、まずGtHは卵成熟能獲得以前の卵巣に働きかけ、細胞内cAMP量を上昇させることにより、PKA系を活性化する。それに続いて、この活性化されたPKA系によりコネクシン32.2遺伝子の転写が促進され、卵母細胞-顆粒膜細胞間のギャップ結合合成が促された。これと同時に卵母細胞はMISに対する感受性すなわち卵成熟能を獲得した。これらの事実より、GtHが誘起する卵成熟能の獲得過程にはコネクシン32.2遺伝子の発現、さらに卵母細胞-顆粒膜細胞間のギャップ結合合成が重要な役割を果たしていると考えられた。今後このギャップ結合の働きを解明していく必要があると考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Chang,Patino,Yoshizaki Thomas: "Developmental and Protein Kinase-Dependent Regulation of Orarian Comexin mRNA and OOcyte Maturational Competence in Atlantic Croakor" General and Comparative Endocrinology. (受理済).

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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