1997 Fiscal Year Annual Research Report
過疎地域における生協事業の実態と役割に関する事例的研究
Project/Area Number |
09760215
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Research Institution | Nayoro City University |
Principal Investigator |
佐藤 信 市立名寄短期大学, 講師 (60269173)
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Keywords | 生協事業 / 北海道経済 / 地域 |
Research Abstract |
本年度の研究は、まず資料収集に関しては、北海道の社会経済関連資料(『北海道勢要覧』『北海道市町村勢要覧』『北海道統計書』等)の収集を行い、かつ全国の生協事業の動きを示した新聞・雑誌・図書の収集(『コープダイジェスト』『生協運営資料』『NETWORK』『日経流通新聞』『日本経済新聞』等)を行った。それと同時に、公刊されている資料のみでは判明しない生協事業の動きを知るために、道央市民生協などへの実態調査を実施した。ただし、研究の対象となる道央市民生協は1997年春に、大きな有利子負債を抱え赤字経営に陥っていることが明らかとなった。同生協では定例総代会を1997年5月30日に開催し、1998年2月6日には臨時総代会が開催するなどして、事業内容の経過説明を組合員に行い、地域住民にとって生協の存在が重要であることが確認された。だが、北海道拓殖銀行の経営破綻を筆頭とする北海道経済の不況下において、夕張市民生協の自主解散やコープさっぽろの経営難という新たな事態も発生しており、今後、北海道の生協が統一する方向で事業対応してゆくのか、それとも、北海道の生協の経営破綻という結果になるのか、さらに新たな道が考えられるのか、その展開方向の道を念頭におきながら研究を遂行する必要がある。 本年度は、以上の状況を踏まえつつ、生協事業のあり方と地域における役割を明らかにするための予備作業として位置づけることができる研究成果を発表した。すなわち、生活協同組合研究の基本的な分析視角を明らかにする研究を、上記の活動と並行して行った(「生活協同組合研究の基本視角に関する一考察」『市立名寄短期大学紀要』第30巻、1998年3月)。
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Research Products
(1 results)