1997 Fiscal Year Annual Research Report
全圧および酸素分圧制御下における穀類・マメ類の生産に関する研究
Project/Area Number |
09760237
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
後藤 英司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00186884)
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Keywords | 低圧栽培 / 全圧 / 酸素分圧 / イネ / チャンバー |
Research Abstract |
低圧栽培実験を実施するために、低圧チャンバーを含む低圧栽培システムを新たに作製した。1つは新規に製作した並列実験用の2台のチャンバーシステムであり,もう1つは,従来使用してきたチャンバーの改良である。新規のチャンバーはアクリル製で,同一のものを2台製作した。これは,低圧区と1気圧区(対照区)を用意して並列実験を行うためである。チャンバーの大きさは内寸27cm×27cm×35cm,肉厚が2cmの真空仕様である。上面が蓋になっており取り外し可能である。側面にはガス制御用に12個のPT1/4の配管口,電力供給とセンサー出力取り出しのために4個の電源導入端子,底面には培養液交換用に4個のPT1/4の配管口を取り付けた。チャンバー外部には,チャンバーに導入するガスを混合し,ガス分圧および湿度制御するためのガス混合容器(100L〜150L),チャンバーの温度制御・除湿のための温湿度センサーと電子除湿器を含むユニット,低圧下で培養液を交換するための養液供給ユニットおよび廃液ユニットを取り付けた。このシステムを用いると,25から100kpaの全圧下において、酸素、二酸化炭素、窒素、水蒸気の各分圧を独立して制御できる。メタルハライドランプおよび蛍光灯を光源とし、低圧チャンバーの外部から植物に照射する。低圧チャンバー内部には水耕栽培ユニットを置き、小型植物を播種から収穫まで栽培することを可能にした。従来使用してきた低圧チャンバーは,本体がステンレスで天板がアクリルの円筒型であり,大きさは内径60cm,高さ55cmと前述のアクリルチャンバーに比べて栽培面積が広くとれ,高さも高い。そこで今回改良を行い,矮性イネ(30〜40cm丈)の長期の栽培実験を行えるようにした。
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