1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09760241
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
野村 義宏 東京農工大学, 農学部, 助手 (10228372)
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Keywords | コラーゲン / 熱的構造安定性 / 機械強度 / ブタ / サメ |
Research Abstract |
コラーゲンは、器官の構造維持の面での役割が強いが、細胞環境の維持などの生理学的機能も知られている。これまでのコラーゲンの利用はウシおよびブタ皮を原材料としているため、その利用も限られている。そこで、種および部位の異なるコラーゲンを調製し、プロテオグリカン、ケラチン、エラスチンなどの生体高分子や、酵素(トランスグルタミナーゼ,TGase)、架橋剤を用いることで新規コラーゲン材料を創製することを目的とする。 各種材料(ブタ真皮、サメ真皮、マグロ角膜、マグロ眼軟骨)から、定法に準じ可溶性コラーゲンを抽出し、塩析・塩溶を繰返し精製した。混合するプロテオグリカンをブタおよびラット真皮から抽出し、イオン交換クロマトグラフィー、超遠心分離、HPLCを用いて精製を行った。新規コラーゲンの創製は、異種コラーゲンの混合によるハイブリットコラーゲン、生体高分子、酵素および架橋剤による修飾コラーゲンの2タイプで行った。コラーゲンのゲル形成は、溶媒の温度を変化させる方法で行った。本年度は、異種コラーゲンの混合によるハイブリットコラーゲンおよびTGaseによる架橋導入コラーゲンのゲルおよび膜形成法の確立に重点を置き、その性質として熱的構造安定性、保水率、破断強度について検討を行った。 その結果、ブタ・サメ混合コラーゲンでは、サメとブタコラーゲンの特徴を持った(変形温度、ゲルおよび膜の破断強度が)コラーゲンが調製できた。TGase架橋コラーゲンの場合、再構成コラーゲンゲルの変性温度の上昇、破断強度の低下を認めた。
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Research Products
(1 results)