1997 Fiscal Year Annual Research Report
粘液細菌の分化における細胞壁及び膜形成関与タンパク質の役割について
Project/Area Number |
09760305
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
木村 義雄 香川大学, 農学部, 助手 (10243750)
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Keywords | Myxococcus xanthus / propionyl-CoA carboxylase / 分化 / 脂肪酸合成 |
Research Abstract |
粘液細菌の一種であるMyxococcus xanthusは、飢餓条件下で集合体並びに胞子からなる子実体を形成する。我々はTransposonV(TnV)を用いて、集合体は形成するが胞子を形成しない変異株を作製した。この変異株は、propionyl-CoAをmethylmalonyl-CoAに炭酸付加するpropionyl-CoA carboxylaseのβ-subunit遺伝子中にTnVが挿入されていることが明らかになった。このpropionyl-CoA corboxylaseβ-subunit遺伝子の全塩基配列を決定したところ、humanやratのそれと高いホモロジーが見られた。また、propionyl-CoA carboxylase活性を測定すると親株において活性は認められるものの、変異株では活性が認められなかった。 この変異株の分化時にmethylmalonyl-CoAを添加することにより、この変異株は胞子形成能を回復させた。また、この変異株の細胞膜中の脂肪酸組成は、親株に比べ、長鎖の脂肪酸(C16-C18)の割合が約35%減少していた。このことから、M.xanthusにおける分化時のpropionyl-CoA carboxylaseの役割は、脂肪酸合成の伸長に関わるmethylmalonyl-CoA及びmalonyl-CoAを生産し、長鎖脂肪酸の合成やpolyketideの合成に関与していることが推定された。
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Research Products
(1 results)