1998 Fiscal Year Annual Research Report
高地居住慢性低酸素性肺高血圧肺血管の内因性ー酸化窒素に対する長期運動
Project/Area Number |
09770038
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
丸山 淳子 三重大学, 医学部, 講師 (50263017)
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Keywords | exercise / pulmonary artery / rat |
Research Abstract |
長期運動療法の、生体の肺血管における内因性および外因性nitric oxide(NO)を介するcGMP依存性弛緩反応に対する影響を検討するため、正常ラットの長期運動療法モデルを作成し、その摘出肺動脈を使って、acetylcholine(ACh)とsodium nitroprusside(SNP)の弛緩反応の変化を検討した。 (方法)長期運動療法モデル作成方法:オスウイスターラット(170-220g)を、当施設の備品としてすでに所有しているModular Treadmill(1010-M3,Columbus Instruments US)を用いて次のように計11週間の長期運動負荷を行う。 1. 運動負荷開始後1-6週間についてはTreadmill(30m/分、5回/週)を10分から60分まで徐々に負荷時間を増加させる。 2. 運動負荷開始後7週-11週については60分の運動負荷を上記の設定で行う。ペントバルビタール麻酔下に左肺外動脈(EPA;外径1.4-1.6mm)と左肺内動脈(IPA;外径0.7-1.1mm)を摘出し、長さ2mmの輪状標本を作成した。95%air,5%CO2の混合ガスにて通気したKH液内で至適静止張力をかけ、PGF_<2α>にて前収縮させた後、ACh(10^<-8>-10^<-4>M)およびSNP(10^<-9>-10^<-5>M)による等尺性張力変化を記録した。AChについては、indomethacin 10^<-6>M存在下で行った。 (結果および結論)AChおよびSNPの弛緩反応は、長期運動療法により変化はなかった。これより、長期運動療法は、正常ラット導出肺動脈での血管内皮細胞からのNO放出および血管平滑筋細胞のNO感受性に影響を与えないことが示唆された。
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