1997 Fiscal Year Annual Research Report
cDNAカセットを用いた変異体作製法によるリアノジン受容体の機能領域の検索
Project/Area Number |
09770067
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小山田 英人 昭和大学, 医学部, 助手 (50266160)
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Keywords | リアノジン受容体 / カルシウムイオン / 分子生物学 |
Research Abstract |
(1)ウサギ骨格筋より得られたリアノジン受容体をコードするcDNA(全長約16キロベース)に唯1ケ所でしか切断しない制限酵素部位(Xba・、677SalI、2349Bsu36I、3798BstBI、5355MluI、6822SpeI、8476SplI、9804Avr・、11290NdeI、12675NheI、14427ClaI、Hind・)を、かつアミノ酸変異を生じない様に導入した。この作業によりリアノジン受容体を2種類の制限酵素により短く切り出して(約1.5キロベース)利用できるようになった(カセット構造化)。 (2)一部のカセット(BstBI-MluI)をGST融合蛋白質発現ベクターに組み込み、大腸菌にリアノジン受容体部分蛋白質を大量発現させた。この蛋白質をウサギに免疫してリアノジン受容体に対する抗血清を作製した。 (3)カセットから全長再構築したリアノジン受容体cDNAを発現ベクターに組み込み、培養細胞(HEK-293)に導入して、リアノジン受容体を強制発現させた。この発現させた培養細胞においてリアノジン受容体の発現を前述した抗血清により確認した。この培養細胞にカルシウム蛍光指示薬(IndoI)を導入して細胞内カルシウムイオン濃度の変化を観察したところ、リアノジン添加により細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が観察された。しかし、個々の細胞で反応性が著しく異なっている場合があった。前述の抗血清による細胞染色の程度が個々の細胞により異なっており、反応性の違いは、細胞個々でcDNA導入や発現の効率が異なっていることが原因であると考えられる。 現在、変異型リアノジン受容体との比較実験を行う為に、細胞の反応性を統計的に解析する方法、及び個々の細胞の発現量を生細胞で観察できる実験系の開発に着手した。
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[Publications] 小山田英人: "リアノジン受容体cDNAのカセット構造化" 日本薬理学雑誌. 110・4. 74 (1997)
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[Publications] Tong Jiefei: "Caffeine and Halothane sensitivity of intracellular Ca2+ release is altered by 15 calcium release channel (Ryanodine receptor) mutations associated with malignant hyperthermia and/or central core disease" The Journal of Biological Chemistry. 272・42. 26332-26339 (1997)