1998 Fiscal Year Annual Research Report
レニン結合蛋白質とD-アミノ酸酸化酵素を対象した機能解析及び情報伝達経路の解明
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09770082
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
坂井 孝志 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (80284321)
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Keywords | レニン結合蛋白質 / D-アミノ酸酸化酵素 |
Research Abstract |
1. レニン結合蛋白質の機能解析 レニン結合蛋白質(RnBP)はレニンと結合して高分子型レニンを形成し、レニン活性を強く阻害する。また血管内皮での発現が認められることなどから、組織レニン・アンジオテンシン系の新しい調整因子である可能性が示唆されている。この様に生理学的意義が非常に重要と考えられるRnBP蛋白分子の機能解明手順の一環として、gene targetting法による遺伝子欠失マウス(ノックアウトマウス)作製実験を行っている。ラットRnBP遺伝子を元に、マウスRnBPのgenomic DNAを単離した。これを元にコンストラクションを作製し、これを用いて目的遺伝子に変異を誘導したES細胞クローンを単離した。 2. D-アミノ酸酸化酵素(DAO)の機能解析 DAOはD-アミノ酸の情報伝達物質として、特に中枢神経系において重要な役割を担っていることが期待されている。この機能を解明する一手段として、我々は遺伝子欠失マウス(ノックアウトマウス)の作製を試みている。マウスgenomic DNA libraryよりクローンを単離し、ノックアウトマウス作製のためのコンストラクションを作製した。さらに本酵素の中枢神経系における生理的意義を追究する目的で、本酵素遺伝子の培養アストロサイトにおける発現の解析を行った。Wistarラットの大脳皮質由来の、グリア細胞初代培養系を用いて、振盪培養(260 rpm 18 hr)を加えることにより、タイプ1アストロサイトよりタイプ2アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアを分離した。これらの培養細胞におけるDAO遺伝子の発現を、RT-PCR法にて検索したところ、タイプ1アストロサイトにおいてDAOをコードするmRNAの発現が認められた。またラットグリオーマ由来とされている樹立細胞株C6細胞における発現を同様に検索したところ、大脳皮質由来のグリア細胞と同様に、低いレベルながらDAO遺伝子の発現が認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takashi Sakai: "Functional Replacement of the Intracellular Region of the Notch1 Receptor by Eostein-Barr Virus Nuclear Antigen2" Journal of Virology. 72. 6034-6039 (1998)
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[Publications] 坂井隆志: "胚性腫瘍細胞を用いた分化制御因子群の同定の試み" 生化学. 70・8. 935 (1998)
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[Publications] 福井清: "培養アストロサイトにおけるD-アミノ酸酸化酵素遺伝子の発現の解析" ビタミン. 73(印刷中). (1999)
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[Publications] Hisanori Kuroka: "Keio University Symposia for Life Science and Medicine,Vol.2 Neural Science" K.Uyemura,K.Kawamura,T.Yazaki Eds.(Springer-Verlag Tokyo)(印刷中), (1999)