1997 Fiscal Year Annual Research Report
形質膜結合性ホスファチジン酸ホスファターゼの構造と機能の解析
Project/Area Number |
09770084
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
甲斐 正広 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80260777)
|
Keywords | ホスファチジン酸ホスファターゼ / ホスファチジン酸 |
Research Abstract |
本研究は膜結合型ホスファチジン酸ホスファターゼ(PAP2)の構造解析によって生理的機能を明らかにすることを目的としている。 1.ドメイン構造の解析‐‐‐当初の予定では様々な欠損型ミュータントの酵素活性変化を調べてPAP2の構造を明らかにするはずであったが、Neuwald(1997,Protein Sci.6)によって説得力のあるモデルが提唱されたので実験方針を変更した(実際、彼のモデルにしたがってAsp227をAlaに変異させたPAP2は活性を失うことを確認済)。現在は次項に示すように平成10年度に予定していた計画を進めている。 2.活性ドメインの位置‐‐‐PAP2が基質のリン酸基を細胞表面膜の内外どちら側で加水分解するかを明かにすることは本酵素の生理的機能を明かにする上で必要不可欠である。活性ドメインの内外を調べるためにtransientにPAP2を発現した293細胞の培地にホスファチジン酸を加えてはみたが、コントロール293細胞と比べても無機リン酸とジアシルグリセロールの増加量には大きな差が見られなかった。PAP2の発現が細胞内でホスファチジン酸を分解するのならば、この変化量を観察するにはtransient発現系では限界がある。これを受けて平成9年度はPAP2を安定に発現する細胞株のスクリーニングを行ってきた。次年度は安定発現株を用いて引き続き研究を行う。
|
Research Products
(1 results)