1998 Fiscal Year Annual Research Report
膵臓がんの発生・進展に関与する第6番染色体長腕上のがん抑制遺伝子の同定
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09770109
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
古川 徹 東北大学, 医学部, 助手 (30282122)
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Keywords | 膵臓がん / がん抑制遺伝子 / 6q / LOH |
Research Abstract |
未知のがん抑制遺伝子の局在候補領域と考えられる第6番染色体長腕についてマイクロサテライト解析により膵がん組織における詳細な欠失部位の同定を行った。その結果,3か所の共通欠失領域を同定した。その部位は以下のとおりである。 領域A, 6q21のD6S449-D6S283間,物理的距離500-kb以内、欠失頻度69%; 領域B, 6q23-q24.1のD6S292-D6S308間,遺伝的距離7cM,欠失頻度60%); 領域C, 6q26のD6S305-D6S264間,遺伝的距離13cM,欠失頻度51%。領域Aは遺伝性の消化管に腫瘍を形成する疾患であるHMPSとリンクし,また,範囲も狭かったため,欠失領域全体をヒトゲノムDNAの大規模クローンである酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)およびYACよりサブクローニングしたコスミドクローンによりカバーし、欠失領域をクローン化した。欠失領域に存在する候補がん抑制遺伝子を単離するためにBACクローンを用い,ショットガンクローニング,およびシークエンシングにより欠失領域の全塩基配列決定を行った。得られた塩基配列からexpressed sequence tag(EST)サーチ、EXON予測プログラムによる転写候補領域の検索を行い、複数の遺伝子を得た。得られた遺伝子の塩基配列の決定と膵癌における遺伝子異常の解析は現在進行中である。
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