1997 Fiscal Year Annual Research Report
in situ RT-PCR法を用いた接着分子およびプロテアーゼmRNAの局在観察
Project/Area Number |
09770118
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川島 篤弘 金沢大学, 医学部・医学科, 助手 (20242563)
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Keywords | インテグリン / 胃癌 / RT-PCR / in situ hybridization |
Research Abstract |
これまでのところ胃癌切除症例10例の癌部および非癌部からRNAを抽出し、RT-PCR法を用いてインテグリンの各種α鎖およびβ鎖の発現をスクリーニングした。この結果、7例でαvとβ5が同時に多く発現していた。今後さらに症例数を増やし、内部標準となる競合DNA断片を人工的に合成して定量的RT-PCRを行い量的な確認をする予定である。また、組織切片上でどの様なインテグリンがどの程度発現しているかを調べるために、in situ hybridizationを施行した。対象は、手術がなされた胃癌患者の術前の胃生検組織(10%中性緩衝ホルマリン固定パラフィン包埋切片)70例で、まずこれらの症例をmRNA全量を反映するd(T)_<20>oligonucleotideの発現によりmRNAの保持があるか否かを検討し、mRNAがよく保存されている症例のみを選んだ。プローブは、PCRでシゴキシゲニン標識したDNAプローブを用いた。この結果、90%以上の症例においてβ5が陽性であった。今後、RT-PCR法によるスクリーニングで癌部に比較的発現量が多いα2、α5、αv、β1についても、定量的RT-PCRを行い量的な確認をする予定である。同様に通常のin situ hybridizationを行い、どの程度発現しているかをみる予定である。RT-PCR法によるスクリーニングの結果から、発現が量的に少ない場合は、in situ hybridizationでは良好な結果が得られない可能性が高いので、その場合は組織切片上のRT-PCR産物を通常のin situ hybridization法で検出するRT-PCR in situ法を用いて検出する予定である。胃癌において、vitronectin receptor(αvβ5)、collagen receptor(α2β1)、fibronectin receptor(α5β1)が重要な役割を演じているのではないかと予想している。
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