1997 Fiscal Year Annual Research Report
IL-2受容体を介さない新たなT細胞増殖機構に関する研究
Project/Area Number |
09770216
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 治彦 名古屋大学, 医学部, 講師 (90283431)
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Keywords | インターロイキン-2 / ジーンターゲティング / T細胞増殖 / 細胞増殖因子 |
Research Abstract |
1.IL-2受容体β鎖欠損マウスと対照マウス(IL-2受容体β鎖ヘテロ接合体型マウス)よりナイロンウ-ルカラムを用いて分離したT細胞を培養し、2日後に^3H-チミヂンの取り込みによる増殖試験を行った。 (1)単純なコンカナバリンA(conA)刺激では,IL-2受容体β鎖欠損T細胞は対照T細胞の20分の1程度の増殖しか示さなかった。 (2)脾臓細胞を放射線処理したものをフィーダー細胞として用いると、IL-2受容体β鎖欠損T細胞は対照T細胞の2分の1程度まで増殖性が回復した。 (3)conAで刺激した脾臓細胞の培養上清を加えて培養を行った場合にも、同様に増殖性が対照の3分の1程度まで回復した。 (4)骨髄細胞、繊維芽細胞株、胎児性繊維芽細胞には上記のようなIL-2受容体β鎖欠損T細胞の増殖を回復させる能力はなかった。また、正常マウスの血清にもIL-2受容体β鎖欠損T細胞の増殖を促す効果は認められなかった。 2.以上の実験結果より、conAで刺激された脾臓細胞がIL-2受容体β鎖欠損T細胞の増殖を促す液性因子を出す可能性があることがわかった。 3.パイオポアーメンブレンをはったデフュージョンチャンバーを用いて、conAで刺激された脾臓細胞から出されるIL-2受容体β鎖欠損T細胞の増殖を促す因子をさらに解析する計画である。 4.リコンビナントのIL-4とIFN-γを用いてIL-2受容体β鎖欠損T細胞の増殖に影響を与えるかを解析する計画である。
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Research Products
(1 results)