1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトγδ型T細胞の認識する細菌性ピロリン酸系抗原の改変とその認識機構の解析
Project/Area Number |
09770225
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田中 義正 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90280700)
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Keywords | γδ型T細胞 / イソペンテニルピロリン酸 |
Research Abstract |
マイコバクテリアから抽出したイソペンテニルピロリン酸では、T細胞受容体との親和性が低すぎるため、会合係数を算出するのが困難である。そこで、一連のイソペンテニルピロリン酸誘導体を合成し、より高活性のピロリン酸化合物を使用する必要性がある。そこで、一連の3-アルケノ-るにピロリン酸を添加し、ヒトγδT細胞ラインに対する抗原性を検討した。その結果、現在までに2種類の化合物がイソペンテニルピロリン酸よりも高活性を示し、そのうちの1種が、イソペンテニルピロリン酸よりも10倍以上の活性を有していた。また、遺伝子導入実験においては、γ鎖とδ鎖をそれぞれpFE-BOSベクターに組み込み、制限酵素で切断したものを用いた。遺伝子マーカーとして、ネオマイシン耐性遺伝子を組み込んだベクターを用い、遺伝子導入の際には、γδ鎖100に対してネオマイシン耐性遺伝子1の割合でエレクトロポレーションを行った。ホスト細胞としては、β鎖の欠損したJurkat細胞であるJ.RT3-T3.5を用いた。エレクトロポレーションを行った後、2日間10%FCS含有RPMIで培養し、その後、1mg/mlジェネティシン含有培地で選択を行い、3週間後にコロニーをピックアップして、γδ鎖の発現をチェックした。また、得られた遺伝子導入細胞のインターロイキン-2産生能をチェックするために、抗CD3抗体を加え、2日後に、培養上清中のインターロイキン-2含量をCTLL-2を利用して測定した。その結果、十分量のインターロイキン-2産生がみられ、T細胞受容体からのシグナル伝達が正常であることが証明された。
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Research Products
(1 results)